2016年05月09日

自然栽培塾2

4月23日に塩水選、温湯消毒、浸種した

フォーラム後の田植え用の種籾が

30日にちゃんと発芽しまして



前回集まってくれた福祉の皆や生産者を呼んで

播種しました。

まずはうちで作っている床土を

苗箱に入れます。



3mmの厚さのアクリル板で作ったすりきり板を使って

床土を2cmほど入った状態にします。



種をまく前に

しっかり水をやります。

1回水が浮いてきたら、

それがしみ込んでからもう一度水をやります。

ここでしっかりやらないと播種後水をやらないので

発芽までに水が足りなくなってしまいます。



芽が出てきた種籾を110g/枚でまきます。

性格が出ますよー。



そして床土に燻炭を半分足したもので

覆土します。



プールに並べて



太陽シートをかけて



ビニールトンネルをしておきます。

まだ朝晩が稲にとっては寒いのでね。



そして5月6日にある程度伸びてきたので

シートをはがしてみると

出てないところがあります。



原因は見てすぐわかると思います。

播種前の床土に水をたっぷりかけずに種をまいてしまったようです。

この2枚だけ乾いているからわかります。

乾いた箱をよく見ると

なぜか中本さんの顔が浮かんできてしまいました。

そしてもう一枚の乾いた箱を見てみると

磯部さんの顔が・・・



鳥よけネットを張って

プールの板にビニールをかけてプールとしました。



5月9日現在

プールに水を低めに張って

順調に育ってます。



5月21日の農福連携田植えイベントに間に合いますように。




  


Posted by みどりの里 at 20:56 │お米イベント

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2016年05月09日

第19回勉強会

4月25日月曜日に第19回勉強会が

「ほがらか」にて開催しました。



70名ほどの方々にご参加いただけました。

今回の最初のプレゼンは



豊橋市の

kuumaa! Farmの鈴木直樹さんです。

豊橋や名古屋、浜松エリアの飲食店さんに自然栽培野菜を出荷してます。

野菜セットもやってます。



最近は塩を水で薄めて微生物のエサとして野菜にかけてみると

大きく育ったので

そういうやり方も追求していこうかと考えています。

種とりにも力を入れていきたいです。

今回は化学肥料、豚糞、無肥料区における

枝豆の畑の状況の違いを比較できる写真を紹介してくれました。



化学肥料を入れた畑

草が枝豆を覆ってしまうほど生育しています。

枝豆は虫くいが多いです。



豚糞を入れた畑

草の種類が変わって

草も少しおとなしいです。

虫食いも化学肥料の枝豆より少ないです。



無肥料の畑

草は大きくなってこれません。

虫食いもないです。

マメ科は確実に無肥料のほうが楽にできそうですね。

続いて発表してくれたのは



豊田市で無農薬野菜と天然酵母パンを作ってます

ジオジオ×dei の島崎稔矢さんです。

就農2年目です。



栗、ミカン、柿、クルミ、ナシなどと野菜を作ってます。



この畑は始めたときから



ちゃんと無農薬でも収穫できています。



この粘土の畑をどうしようか検討中です。

10年くらい草で荒らさないようにただ耕起していただけの畑です。

相当痩せてそうですね。

粘土の扱いに苦戦しているようで

耕盤を壊したほうがいいなどのアドバイスもありました。

次は

みどりの里のプレゼンです。



これはよく使う写真ですが、

無肥料だと根が大きくなるいい事例の写真です。

化学肥料が入っていると根が細くなってしまいます。

ここでここ2年くらい追究していたことに

答えが出てきたので紹介します。

私はずっと無肥料であればあるほど根が大きくなると思ってました。

でもそうではなかったです。



うちでは稲用の育苗土(床土)を作っているのですが、

これは肥料としてみるより

すごくたくさん菌などの微生物が住んでいる土と見た方がいいです。

野菜のポットの土を作るとき

この土と砂を混ぜて作っています。

この配合は野菜によって変わります。

床土の量はイチゴなら5%にするし、

夏野菜なら30%にします。

夏野菜で10%で試したとき



これくらいの根張りしかないです。

夏野菜で20%だと



これくらい根が張ります。

土は薄いほうがいいかと思っていたけど

どうも認識がずれていたようです。

肥料は薄いほうがいいです。

でも土の中の菌の割合は

少なすぎると根が出ないようです。

少なすぎるポットの土で育てた苗を畑に定植しても

生育が抑制されてしまって

全然うまくいきません。

地上部もこれくらい変わります。









昨年砂の質を変えたら

床土の適した%が変わってしまって

それをまたちょうどいいところを探す試験を繰り返すはめになり

1年かけて各野菜のちょうどいい%を探しました。

この%は多すぎるても根はあまり痛まないので

養分をとりすぎてしまい、

植物が茎の元で入ってこないようにしようとして

茎の地際あたりが痛みます。

野菜たちはそれぞれ土の中の菌と細菌のバランスがちょうどいい土を好みます。



この値を超えてもダメだし、

下回ってもダメです。

なので菌の全くいない砂と

菌のかたまりになっている床土を混ぜて

ちょうどいいところを探して使うといい結果が出せます。

肥料の多い土と

菌の多い土は

根にとっては全く別物でした。



冬にビニールトンネルネタで話しをして

透明マルチはうまく使えるかを試していましたが、

0.02mmの透明マルチ(透明度が高い)より

0.075mmの使いふるしのビニール(汚れていて透明度が低い)のほうが

保温力が全然高くて

1月あたりの大根、カブの発芽率がかなり変わって

育ち方も0.075のほうが断トツ良かったです。

透明マルチは効果ないわけではないですが、

極寒期を超えてからなら問題なく成長させれます。

透明マルチでもカブも大根も春収穫には至っています。

でも不安定です。



無肥料無農薬でソラマメを作っていますが、



今年はアブラムシが多くついちゃって

昨年のようにはいかなさそうです。



モザイク病も出てるね。

誰か対策知っている人

と聞いてみたら

無肥料でもソラマメは皆てこずっているようで

病気になった葉は全て落とした方がいいよ。

とか

ソラマメを播く前に酢をかけるといい。

とか

マルチが良くないのではないか。

など

多くのアドバイスをいただけました。

黒マルチで暑すぎるのと

微生物が動きすぎて養分過多になっているのが

原因っぽいな。

ここではこんなふうに皆に聞いてみることもできるので

皆さん勉強会を活用してくださいね。

最後に

礒井先生です。



土壌の水分について教えてくださいました。



土壌水分を測れます。

昔私もイチゴで使ったことあります。

土壌の水分はPFという記号で数値を出せます。

1.8~2.7あたりがベストです。

このあたりが有効水として植物が使えます。

それを下回る水分になると

数値が上がって

土が水をしっかりつかんでしまっていて

根はそれを利用することができなくなります。

毛管水が切れてくると

水が供給されなくなってきて

しおれ点が近づいてきます。



砂は水を掴む力が少ないので

黒ボク土と同じPFの値でも

土壌の水分の量は変わります。



これは肥料を入れている場合の線グラフですが、

上手な農家は

水をやりすぎないようにしています。



これも肥料を入れている場合の表ですが、

水が少ないほうがいい値が出ています。

これはたぶん水に含まれる肥料分が原因だろうな。


今回もとても中身の濃い内容となりました。

次回は

5月23日第4月曜日 18:30~20:00に若草町「ほがらか」で開催です。
                                                                                        来られる方はご連絡ください。

お待ちしてます。                  
















  


Posted by みどりの里 at 14:29 │イベント

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