2017年12月31日

2017年ありがとうございました。

今年も自然栽培農福連携がすごく進んだ年となりました。



ストレートアライブさんとは収穫班が作れたことが

一番大きな体制の変化となり、

販売も今まで手がつけられなかったことに着手できました。

さらりと書きましたが、

すごい連携になり始めてます。

こんなことはストレートアライブさんだからできたことだと思います。

新しい班も作業をどんどん覚えてくれたので

来年もまだまだグループでの取り組みを大きくしていけそうです。

無門福祉会のみどりの里班が今年終わるときに

私たちも参加で今年の振り返りをしました。

無門さんとこは障害が重い人が多いので

ここからはドラマチックです。

今年も確実にこの班は進化しました。

よしえさんは「問題が多かった年だった」と言いましたが、

私は「問題を乗り越えた年だったよ」と返しました。

よしえさんはけっこう気難しくて

よくかんしゃくを起こしてましたが、

ある日イライラしてイチゴをひっくり返したとき

罰としてみどりの里に来れなくなりました。

数か月がたち反省して帰ってきたとき

「仕事の尊さがわかりました。

もう物は投げないし、藤井さん(職員)たちの言うことを聞いて

皆と仲良く仕事をしていきます。」

と皆の前で謝って仕事に復帰しました。

そんなこと言うだけでも驚きだったのですが、

彼女は本当にそこから変わりました。

かんしゃくを起こす回数はすごく減りました。

物を投げることもなくなりましたし、

職員の言うこともきくようになりました。

仕事も一生懸命やるようになってきました。

いろいろまだ失敗することはあるけど

委縮せずどんどん挑戦していってくれればいいなと思ってます。

なんてったって今年彼女は一番大きな自分の欠点を克服してしまったのだから。



勝間田さんはイチゴの収穫からパッキングまで全部やれるようになりました。

これは本当に意欲を持って彼女が取り組んだ結果だと思います。

彼女の成長ぶりはこの程度ではなく

この収穫からパッキングまでをちゃんと時間を意識してやっていることでした。

何時までに終わらせなくてはいけないと

ゆっくりだった彼女が時間を意識できるようになったのです。

この感覚は障害者さんには生まれにくい感覚です。

誰も障害者さんにそこまで期待しないでしょう。

みどりの里班はここまでやりきるんだと頑張って職員がやります。

その雰囲気が勝間田さんに自然と仕事と時間の感覚を覚えさせていったのでしょう。

小野里さんの成長もすごいです。

彼はいつもしゃべってばかりで手が動いてないことが多かったです。

集中力が高いわけではないので

来てくれていればいいやと思ってました。

でも今年彼は自分に合う仕事を見つけました。

目があまりよくないので細かい仕事は苦手です。

でも力はあるので運ぶ仕事は率先してやってくれます。

機械が好きなので

ポット土の配合は彼のお気に入りの仕事になりました。

彼は「お酒飲んじゃったの?」

が口癖で、まあ彼流の挨拶みたいなもんです。

それが最近

「土作り専門店の小野里です。」に変わりつつあります。

彼が物を運んでいるときや

この土作りをしているとき、

これは自分の仕事なのという感じの

何か誇りのようなものを感じるようになりました。

そういう感じではなかった人が

ちょっと職人っぽくなってきて

確実に働けている時間が長くなってます。

この3人はあまりに変化したのでピックアップして書きましたが、

その他メンバーもちゃんと進化してます。

それが証明されたのが

こないだのブルーベリーの苗を270本を午前中に植えきったことです。



けっこう広いです。



誰かに指導されなくても

皆バラバラになって植えるという仕事ができます。



ブルーベリーが心地いいようにちゃんと植えてくれました。

そういう農業ならではの感性が皆備わったようです。



体が自由に動かせないことで植える仕事ができない山下くんは

ポットを回収してまわってくれていました。

広い畑にバラバラで入って仕事ができるようになりました。

結果予想以上の早さで仕事ができるようになりました。

何がすごいのか伝わりづらいところですが、

障害者さんと何か植える仕事をするときは

職員が隣にいてやるのが今までのパターンだったんですよ。

ですから広い畑だと職員の目が届かなくなるので

彼らの力が発揮しづらいはずなのですが、

今回は何度も植えてきた感覚が皆に備わっているので

広い畑でバラバラに入って、

それぞれがちゃんと植えているという段階になり結果を出しました。

すごい成長です。

藤井さんや古茂田さんや奥迫さんが皆をうまく導けているから

成長し続けるのでしょう。

今年もこんなに農福連携で感動できるとは予想以上です。

いい年だったなー。

皆さんお付き合いいただいてありがとうございました。

来年はもっとすごいこと起きる予定です。

来年もよろしくお願いいたします。












  


Posted by みどりの里 at 22:51

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2017年12月22日

第39回勉強会

12月18日月曜日に開催された勉強会の内容です。



1人目は1370農園の杉浦 久直さんです。



安城市で150坪の畑で



無農薬で栽培してます。

公益財団法人名古屋市みどりの協会に勤務していて

配属は名古屋市天白区にある名古屋市農業センター(農業公園)

で勤務をしてます。

その公園で今マルシェをしているのですが、

出店者が少ないので、ぜひ出店される方を募集をお願いしたいです。

もう一つは名古屋市が企画した

名古屋市都市農業振興協議会 朝市・青空市部会

研修会の開催です。

内容は六次産業化です。

市が主催しているのですが、名古屋市の農家が少なく定員割れ、

および高齢化のため県内の農家さんで興味のある方を募集してます。

興味がある方はみどりの協会に連絡してみてください。

2人目は



ひょうたん、かぼちゃ、落花生などを無農薬で作っている農家

中島淳さんです。

落花生の新品種を交配させて生み出そうと

4年目に入っているそうです。

落花生の作付け面積は3反です。

大きい品種と中身が黒い品種を掛け合わせて

ジャンボブラックを作ろうとしています。



左の大きい落花生がジャンボブラックです。

中身は大きいはずです。

というのも前々回くらいの勉強会でやまのぶ会長が来てたときに

ジャンボブラックもって中身を見せようとしたものが

なぜかそれだけ中身が小さくて・・・

まだ固定が不十分なようでした(笑)

落花生の交配はこれだけじゃなく、

落花生油でオレイン酸の多い品種を選んで

その品種にブラックのアントシアニンを持たせて

オレイン酸とアントシアニンで栄養価の高い落花生を作ろうとしています。

これは2年目に入ったそうです。

落花生の交配はめんどくさくて

花が咲く前に交配せねばならず、

100やって7くらいがうまくいく程度です。

その7を選抜しては固定させていっているようです。

皆には落花生は勧めないけど

トマトはやりやすいようです。

大きさのミディと食味のミニをかけあわせてます。

できた実を食べてみて美味しかったらその種を残していきます。

5年かけて固定してます。

こんな面白いことやってるなら今度写真持ってきてもらわないといかんですね。

3人目は



無門福祉会の加藤稔さん

今年は自然栽培に挑戦して3年目になります。

全然結果の出ない畑でジャガイモやニンジンがとれるようになってきました。



ジャガイモは9/5に植えました。

穴を掘る人、植える人、土をかける人を分けてやることで

障害者さんも大活躍です。



ばらばらと出てきて

9/28に間引きして2本仕立てとしました。



2度の台風にも負けずにいてくれました。

腐るものもなく、

欠株が少ない状態で生育し続けてくれました。

花をとるかとらないかは

春は切ってみたけどあまり効果が見えず

秋はそのまま切ってない状態で育てました。



収穫することができました。



畑として使っていくたびにジャガイモは年々大きくなっていきました。



障害者さんが種をまけるように

段ボールに穴をあけておいてそこへニンジン種まきしました。

9/5に黒田五寸ニンジンを種まきしました。



9/11に発芽して

小指サイズのときと手のひらサイズのときに間引いています。

本当はこの写真では4条なくてはならないのですが、

下2条分をやった障害者さんが種を深くまいてしまったので

ここだけ見事に発芽しませんでした。

発芽させるために朝夕水やりして不織布もしたままでした。



1年目は水やりがあまくて失敗しましたが、

2~3年目はちゃんと水やりすることでここまで大きくできました。

できない畑なのかと思っていたら

続けていたらできる畑になってきました。



種まくときが大変だろうけど

まいてしまえば

ニンジンと粘土って相性よさそうだね。

4人目みどりの里で「燻炭の役割」



あり余ってる籾殻をこうやって



炭にして籾殻燻炭を作ります。



これを砂に混ぜてポット土を作ってます。



イチゴのポット土もこのパターンです。

このときどれくらいの%の燻炭を入れるかで大きく水管理が変わります。

結果から言うと燻炭の入れ具合で

水やりの回数や量が変わり

砂に混ぜれば混ぜるほど保水力が上がります。

燻炭が一度水を吸って、

その後砂が乾いてきたら放出してくる感じにも思えました。

粘土と混ぜても相性がいいのはそういう水の調節をしてくれるからかもしれません。

このポット土に混ぜることですごく大きな変化が起きるので

そんな気がするとかいうレベルの変化ではなく、

誰がやってもそうなるくらいの大きな変化でした。

燻炭0%、50%、25%と試して確かな傾向が出ました。

0%の場合(4年前まで)



砂のみです。



あっという間に乾くので水やりがものすごくシビアになります。



このポットの土は植えてからもずっと大きく影響し続けます。



砂壌土だととにかく畑も乾きます。



しっかり2回水を打たないとすぐ脱水症状が出ます。





マルチをした後の水やりもとにかく毎日やらねばならなくなります。



水をやってればプラスに働いてくれます。

燻炭50%の場合(昨年)



0%の感覚で水をやると病気がでます。





細かい炭が集まってくると水が停滞します。



50%燻炭を砂に混ぜると

そのポット土は砂じゃないような性格になります。



植えてからも大きな変化が畑で現れました。



あんなに乾いてしょうがなかった畑がポット土だけですっかり変わってしまいました。





このあたりの写真はなかなか説明通りの感じが写せてないですが、

ここでポット土から畝に水が供給されていくのを

水の湿り気の色で確認できました。

だから燻炭ないポットのときほど畝が乾かないんだなと気づいたときでした。





燻炭25%の場合(今年)

これは予測がつくというか

0%のときと50%のときの間の水量になるはずです。















苗のときも畑に植えたあとも

予想通り水管理が0%と50%の間で落ち着きました。

ということはポット土の燻炭は水に大きく関与していることがはっきりしました。





水が使えなくなるより

使えるほうがイチゴが無肥料でもすくすく育ってくれます。

でも水をたくさんやらなければ維持できないでは

水やりが大変な労力として襲ってきますのでこれは避けたいです。



これが私たちのようなイチゴ栽培では非常に大事です。



新しい水をどんどん入れれると根が刺激されて大きくなっていきます。



溜まっている水では新しい水のような効果が出てくれません。



来年の変更点はこういうところもわかってきたので直していきます。



ここからはおまけです。





中にコガネムシの幼虫がいます。





畑に問題はないのですが、

ポットの土に細工するとことごとくNOをつきつけられてきました。

まるで畑が悪くなったようにも見えてかんちがいしてしまいそうなくらい

株元の土は大きな影響を与えます。

5人目は



礒井先生です。


(高橋英一 「根」物語 研成社 1994)

今回はマグネシウムです。



植物体内で動きやすいので若葉に優先的に使用されるので

欠乏は古葉に出ます。


(高井康雄ら 植物栄養土壌肥料大事典 養賢堂 1987)

葉緑素に使われてます。

簡単に書くとMg1つに4つのNがくっついている形になります。

前回話していた内容でNがたくさん入ってきたら

Mgは足りなくなる構図ができます。


(渡辺和彦 原色野菜の要素欠乏・過剰症 農文協 2002)


(日本土壌協会監修 図解でよくわかる 土・肥料のきほん 誠文堂新光社 2014)

欠乏すると葉脈が緑のままでその間が薄くなるか黄色くなります。

出るとその葉は治らないです。



葉緑素だけでなくこんなことにも役立ってます。


(図解でよくわかる 土・肥料のきほん  日本土壌協会監修 誠文堂新光社 2014)

マグネシウムはリン酸を引き連れて根に吸収されていきます。

礒井先生の話しからは土の中の知らなかった仕組みなどを知れて

またそういうことを意識して作業に活かしていきたいですね。


次回は1月22日第4月曜日18時半~20時
豊田市若草町2-6-8 「ほがらか」
で開催いたします。

次回は皆の2017年の稲作情報集めたいですね。
畑もやりますよ。

それではネタ持ってきてくださいね。

よろしくお願いします。





















  


Posted by みどりの里 at 17:54 │イベント

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2017年12月11日

第38回勉強会

11月27日月曜日に開催された勉強会の内容です。



自己紹介はオイスカ中部日本研修センターの阿部雅之さんです。



研修センターには海外からの研修生が農業を学びに来ています。

彼らの国では肥料農薬が高くて使えないという事情もあり、

自然栽培はまだ教えられないので有機栽培を教えています。

研修ということもあり、

できるだけ多くの野菜を育てています。











プレゼン1人目は

秀明自然農法から勝山学さんです。



勝山さんはトヨタ自動車で働いていて

仕事の休みの日に2反ほどの田んぼと1反ほどの畑を

自然栽培でやっています。

今回は稲作のほうを紹介してくれました。



苗作りです。

不織布トンネルをしたほうとしてないほうと分けて実験しました。



不織布のほうが早く伸びたけど

最終的にはどちらも同じような状態になったので

何もしなくてもよさそうでした。

品種はイセヒカリと亀の尾とサクラモチ(モチ米)です。



こちらの亀の尾は早生品種だったようで

知らなくて最後に植えたら

十分な分茎期間がとれないまま穂が出てきてしまいました。

こちらは全然収量がとれませんでした。



イセヒカリのほうは今年は良かったです。



2度の台風でもなんとか持ちこたえてくれました。



べったりと倒れることはなかったです。



バインダーで刈って



はざがけしていきました。





反収5.5俵までいくことができました。

モチ米は3.5俵でした。

自分で作ったものを年間食べられることが幸せです。

様々な人のおかげでできたことでもあるので感謝しております。

いつか専業になりたいと思ってます。

自然栽培モチ米はやまのぶコトリさんで使ってもらったりしてます。

2人目は

春日井市にある障害者福祉施設の

なかぎりワークスの茅野正好さんです。



今年秋から水耕栽培をしていたハウスを自然栽培ハウスへ切り替えました。



水耕栽培で作っていたけど

暖房が必要になると経費がかかりすぎてしまうことや

作って販売しに行っても無農薬じゃないんだと返されたり、

安くすることでしかお客さんに買ってもらえないという事情がありました。

それで自然栽培のことを知って切り替えました。



水耕栽培だったので何もかも完備されているハウスです。

夏に自分たちで水耕設備を片づけて

水耕設備のただの地面で草も生えたことがない土からスタートです。

水耕の液が落ちているところもあったので

一度ハウス内を水につけて余計なものは全部水で流し出しました。

そこから耕して石をとりのぞきました。

そのときの写真は勉強会ではなかったので

私が10月に見に行っていたときの写真をここで載せておきます。



水耕の板がまだあります。



ちょっと乾きすぎてて良し悪しがわかりにくいですが、

腐植とかなさそうな感じでこのまま自然栽培に突っ込んで行って大丈夫か心配でした。



石も大きいのが結構出てきたということで

これらも撤去しました。



機械はこれのみです。

土が固くて機械の馬力も小さいのでうまく耕せないようでした。

これが10月3日に私が見に行ったときの様子です。



そして今回の勉強会で持ってきてくれた自然栽培ハウスと変わった写真です。

この短期間で素人同然の茅野さんたちが障害者さんたちと一緒に開墾に近いことをやって

見事に畑へと転換することに成功しています。

すごく大変だっただろうなと思うと感動ものです。

地力はほとんどないだろうとみて

豆科の



インゲンを植えたり



スナックエンドウを植えたりしてます。

ハウス内で作ることで旬を外して作ります。



ホウレンソウが発芽してます。



ラディッシュは収穫してます。



コマツナはマルチをしておけば育ちました。

なしだと育てられなかったようです。



ミズナも試しにまいてみました。

これらの栽培期間が短い葉物からやったのは

この土がものを育てるだけの力があるかを早く見極めるためです。

水耕栽培の期間は雑草すら生えない状態が続いているので

不自然な土になってます。

温度と水をしっかり植物に合わせてあげることで

この土でもできるかを見極め

温度と水をコントロールしてできなければ

一時的に有機栽培の手法をとろうかと考えてました。



でもそんな心配もいらないようです。

しっかりと育ってくれました。

農福連携仲間がまたいいスタートを切れたようです。

これからが楽しみです。

3人目は

kuumaa!Farm 鈴木直樹さんです。



自然栽培によるサツマイモ増収のコツを教えてくれました。


左 購入苗   右 自然栽培苗

自然栽培でサツマイモの苗を作ると肥料を与えていないので

伸びが遅くて苗数が3分の1程度の量になってしまいます。

でも節が短い長さの割にイモがつく場所が多くなりますし、

苗の重さが自然栽培のほうが重いです。



苗はこれらのことを守ったほうがイモがたくさんつきます。

イモから直接出たつるが1番で

そのつるから出たつるが2番です。

2番のつるから出た3番のつるだと収量が落ち始めます。



苗を植えるときの注意点です。

植えた後はその苗についている葉を枯らさないようにしたほうが

サツマイモの収量が上がります。

追求した結果



1株で15キロのサツマイモが採れました。

1株でこんなにイモってつくの?

品種は紅はるかです。

畝幅は120cm 畝間は60cmで普通よりかなり広くとってます。

収穫は10月の長雨の後だそうで

10月30日以降ですね。

見たことない写真にみんな目を丸くしてました。

5反やってます。

2反は体験でなんとか堀りきり

残りは自分で手堀りしてます。

堀採り機を来年は入手します。

土質はちょっと粘土ですが排水は悪くないです。

いいとこわるいとこ合わせて1株に平均20個のサツマイモがついている感じです。

4人目は名をふせておいてほしいとのことなので

O氏としておきます。

前回の稲もO氏です。

O氏は全くの素人なので質問プレゼンです。



今回はサトイモで質問です。

サトイモを5月3日に植えました。



6月17日の様子です。

全くの放任です。



7月15日



8月15日

葉に色むらがあっておかしい



9月6日

葉のふちが枯れる



11月11日

葉はこんなんでいいのでしょうか?



11月25日収穫

でも

イモがない!!

なぜでしょう?

会場はかなり盛り上がりました。

まず

水が6月の時点で足りない状態のままなので水やりをしたほうがいいと

オイスカの阿部さんが教えてくれました。

芽かきをしないとイモが小さくなってしまうので

私は親から芽は3本だよと言われています。

となすびの会の柴田さんも教えてくれました。

柴田さんところでは赤芽のサトイモの親イモを植えて

芽を3本にして育てると

親よりでかい親イモが3つできて

まわりに子イモができるそうです。

芽を3以上にすると栄養が分散してイモが大きくなりません。

あとO氏は植えるときに逆さまにして植えるといいと聞いてやってみたとのことですが、

ジャガイモはそれでうまくいくけど

サトイモはやらないほうがいいでしょうと教えてもらいました。

でもサトイモも逆さに植えても出てきてとりあえず育つんですね。



イチゴも11月4日に植えてみたとのことで



11月25日にこんな感じでいいのでしょうか?

と質問がありました。

イチゴはハウスなどで温めない場合は

冬は休眠するので

これは休眠に入った状態です。

まわりの葉は調子悪そうなまま春までいきます。

真ん中の芯さえ生きていれば

春になったら目覚めて成長しますので問題ないです。

普段発言の少ない方たちもいろいろ知っていることを出してくれて

O氏のように失敗談や素朴な質問もいいですね。

皆がそれぞれ自分の体験という自分だけの情報を持っていますので

それをO氏が引き出してくれるのでありがたいです。

最後は名城大学の礒井先生です。



今回は田んぼの窒素固定です。


(Kyuma  Paddy soil science  Kyoto University Press 2004)

肥料を入れてもその多くはイネに利用されず

流れ出ていくか空気中へ放出されてしまいます。

雨や灌漑水、窒素固定できる菌などによって肥料以外からも窒素は入ってきています。

灌漑水より窒素固定菌による空気中の窒素を土壌へ固定するほうが田んぼに入る窒素量は多いです。


(日本土壌微生物学会編 新・土の微生物(7) 生態的にみた土の原生動物・藻類 博友社 2000)

水田生物による窒素固定が

稲わら、根圏、ラン藻、アゾラ 豆科などの窒素固定が理論上けっこうあります。

アゾラだけで2~15kg/反の窒素を1作で入れています。

稲の根圏にいる微生物も窒素固定をしてくれています。


(微生物生態研究会編 微生物の生態11 変動と制御をめぐって 学会出版センター 1983)

水稲と陸稲では水稲のほうが日がたつにつれて

窒素固定がうまくいいっています。


(微生物生態研究会編 微生物の生態11 変動と制御をめぐって 学会出版センター 1983)

水稲と陸稲の3週間後の根の部分による微生物の窒素固定がすごい差が出てます。

水稲1400 陸稲420

田んぼにすることで窒素固定は進みます。


(微生物生態研究会編 微生物の生態11 変動と制御をめぐって 学会出版センター 1983)

肥料を入れたとこと、無肥料区の微生物による窒素固定の差です。

無肥料区が微生物の窒素固定が一番活発にやっています。

もし、窒素固定を最大限発揮させたければ

まず無肥料にすることですね。

N₂がNH₃になるには還元状態でないとできないので

田んぼは畑より窒素固定がされやすい環境です。

肥料を入れないでも作れる理由はこのあたりにありそうです。

今回も多くの方の情報が集まるすてきな会となり皆さんありがとうございました。


次回12月は18日の第3月曜日となります。
時間は18時半~20時
場所は豊田市若草町2-6-8 「ほがらか」です。

いつもと日が違うので
お間違えのないようお気を付けください。

それでは18日ご都合がつく方はぜひご参加ください。
お待ちしております。











  


Posted by みどりの里 at 12:10 │イベント

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2017年12月09日

自然栽培イチゴ収穫できました



少量ですが、

今年も自然栽培イチゴが収穫始まっています。

台風やら10月の長雨の影響はもろくらいました。

病気が再発し始めちゃうと

もう出せなくなるんじゃないかとか

いろいろ不安がよぎるけど

あきらめないで

育て続けていると

無肥料無農薬でも収穫までたどり着けます。

病気に対しての対策は酢をまくくらいしかなかったのですが、

今年もなんとか枯れずに残ったイチゴは病気にも打ち勝てたようです。



まだまだ少ない量ですが、

今年は寒い12月なので

糖度も今はかなり高いです。

糖度は13度あれば美味しいと言っていただけるところを

今は糖度18~20度となってます。

これはめちゃくちゃ美味しいというか

一般のイチゴではありえないレベルです。

でもここまで糖度をのせてしまうと

根が極端に小さくなってしまうので

早く13度くらいに戻さねば

長く採り続けられなくなります。

ちょっとハウスの保温のビニール2重張り作業が遅れて

糖度が上がりやすくなってました。



糖度というのは天気やイチゴの状態で

どんどん変わっていくもので

一定にするのは不可能です。

今はかなり糖度が上がっている状態なので

皆さんにすごく喜んでもらえるイチゴになってます。

今は予約などは受け付けていません。

やまのぶ梅坪店に出荷していますので

欲しい方はぜひ行ってみてください。





  


Posted by みどりの里 at 08:46 │いちご

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