2018年05月28日

第43回勉強会

4月23日に開催された勉強会の内容です。



自己紹介は堀部沙也加さんです。

大学生ですが、オイスカで農業体験をして

畑で野菜が採れてそれを食べたときにすごく感動しました。

多くの方にその感動を伝えたくて

大学で学生団体を立ち上げて他の方々にも農業体験ができるようにしたいです。

現在みどりの里で作業を手伝いながら模索中です。



名古屋文理大学の中村麻里先生です。

今回は皆さんにアンケートをとらせてくださいとのお願いでした。

勉強会や農福連携に興味を持っていただけて、

皆さんへのインタビューやアンケート結果の情報をもとに

皆さんとの勉強会や農福連携などを本で紹介していただけるそうです。

中村先生から取材などお願いがあるときはぜひ受けてくださいね。

次回アンケート結果を勉強会でやってくれます。



ストレートアライブの今枝稚加良さんです。

今回はかぼちゃの自然栽培です。

まだ栽培が完成したとは言えないようですが、

今までやってきた経験をお話ししていただきました。



失敗談もあるので貴重な情報になると思います。



風対策のあんどんはすごくいいです。



畝無しの状態です。

低いところに水がたまり、そこは枯れてしまいます。

なぜ畝を立てるのかよくわかる事例です。



春作と秋作で分けて畝を使いました。



つるが伸びるスペースも畝を立てておいて次の作付けに使いました。



かぼちゃの玉返しができずにグランドマークがついてしまいました。

この事例には卵のパックを3~4重にして下に敷くと回避できると

お金のかからない方法を教えてくれる方もいました。



種先を切ると発芽がそろうと聞いて

試してみたら



良かったです。



猪の被害もありました。

猪地帯では防護柵なしでは作れないです。

最後までわからないのがうどんこ病対策です。

水はけをよくすることやカボチャの体作りをしっかりやってから実をつけるくらいしか

思いつかないです。

うどんこ病にかかったカボチャは根が小さかったです。

うどんこ病が出ないという方もいますが、

なぜなのかは本人もわからなかったです。

4月下旬に栗かぼちゃを植えて毎年出ないそうです。



美岳小屋の林剛さんの自然栽培落花生です。



ほ場の準備です。
4月にマルチを張り、畝幅60(天場)、高さ10センチ
通路50、株間30、条間45センチで作付けしました。
黒マルチとぎんねずマルチで試しましたが生育に差はありませんでした
うちのほ場は、粘土と砂地が混ざったような若干粘土寄りのほ場です。

各畝の中央にカラス対策のテグスが貼ってあります。
カラスの生態を調べていたら、とある文献に両翼を広げる幅ぐらい
約1M程度に障害物があると寄り付かないとあり、
各畝に張ったら全くきませんでした。
収穫まで貼りっぱなしでした。



落花生の発芽は最低気温12℃以上、最低生育温度は15℃のため、
最低気温が15℃を超えるようになったら播種しています。
昨年は5月7日に播種
各穴に2粒づつまいていきました。
穴の大きさが黒マルチは6CMと小さく、発芽後うまくマルチから出れない
子もいたので、全て手で出してあげるという失敗がありました。
発芽率は70〜80%で1週間から10日で発芽しました。
出なかった所をマキなおしました。



この時期は、株元と通路の草取りを行いました。



6月上旬になり、株が大きくなり、開花しそうになってきたので
マルチをはがしました。
もう少し遅くまでマルチを張っていたかったのですが、
昨年は穴が小さかったので、早めにはがしました。
真ん中に切り込みを入れ、両サイドを通路に置きながらはがしていきました
こうすれば通路で回収でき、テグスも外さずにすみます。



昨年は6月16日ごろ開花しました。
この頃中耕と土寄せを行いました。

この時期になると草の勢いもすごくなってくるので、
研修後などに株元や通路の草取りを行なっていました。



6月27日ぐらいに潜り始めました。
この頃の畑の様子



7月から8月上旬は、暇さえあれば草取りというぐらいひたすら戦っておりました。



病害虫では、生育初期には根切り虫にやられる株がありました。
7月からは白絹病がナカテユタカでは見受けられました。
抜く場合と抜かずで試したら、抜かないと隣の株へ移った場合もありました。

右の写真は、根粒菌の様子です。



やっと収穫だーと意気込んで収穫し、喜んだのも束の間で
3日間の雨や曇りに加え、高温多湿な気候により、
一気にカビてしまいました。
最初に収穫した落花生120KGのうち残ったのは、右の写真の分だけで
わずか3KGしかありませんでした。
本屋聞いたことを実践するだけではわからない農業の厳しさを痛感しました。



収穫後、1週間から10日ぐらいは逆さにして地干しにしました。
産地では、この後積み上げてぼっちにしますが、
うちではカビたりうまくいかなかったので、脱粒し、乾燥させました。



脱粒後、唐箕にかけ、ブルーシートに広げ、約1ヶ月天日で乾燥させました。
乾燥の目安は、水分計で5パーセントを目安に切り上げました。
産地では8〜9パーセントだそうです。
ぼっちに比べ、莢が直接陽に当たってしまうため、
水分の抜けが急激に行われやすくなりそうなので今後の課題です。



千葉農林総合研究センターから今年の1月に掲載された資料によると
産地でも秋の雨が多くカビが発生することからトンネルでの雨よけ乾燥の情報が
出ていました。
僕も今年試してみようと思います。



乾燥後は、選別し、麻袋に入れ、保管しています。
もともと消防やめたら珈琲屋をやろうとずっと勉強していた焙煎を生かし
自分で焙煎し、加工して販売しています。
今後余裕ができてきたら焙煎等で連携していけたらと思います。



ストレートアライブの近藤真人さんです。

農福連携の販売スタイルを確立してくれてます。





わくわく広場さんや、ニンジンクラブさん、アイチョイスさんなど

この1年頑張って販路拡大をしていきました。

みどりの里の販売先も全て任されて

生産者には生産に集中していただいて

自然栽培を中心に無農薬農産物の生産量を増やしていく計画です。



スナックエンドウをこのような収穫した形で納品していただければ



軽度な障害者さんたちが袋詰めしてくれます。

量産に向けて手が足りなくなるようであれば

農作業の軽作業も時給でやることができます。

今年は生産者との連携を更に強めていきたいです。

買取価格表とその後の販売先での値段も全て透明化して

価格は変動しないようにしています。

ということで勉強会に来ている生産者の皆さんに価格表を配りました。

来てる方々にも喜んでもらえる価格だったようです。

5月からやまのぶでのみどりの里自然栽培コーナーも設けました。

それぞれ農家がバラバラで販売をすると

すぐ価格競争になったり、

大きいロットでの需要に応えれなかったりと

生産で無農薬で頑張ったことが販売面で無効になることが多々あります。

小さなマーケットのイス取りゲームです。

本当は利便性を整えて

流通の仕組みを整えて

欲しいときに欲しいだけを渡せる環境を作れば

野菜の価格の安定はできます。

皆で情報交換してライバルになってしまうのではなく、

皆で情報交換をしてともに助け合える関係を構築して、

更にこの無農薬産業の発展に貢献していきます。

ストレートアライブの近藤さんにグループでの販売をまかせていきたいです。

グループ名は「とものわ」となってます。

と販売面からのプレゼンをやっていただけました。

また販売の現場からの事例が出てきてもいいですよね。

みどりの里からは農福連携と自然栽培プランターについてです。



ポット土詰めは冬場の安定した仕事でした。

ここで新しい障害者さんたちも定着させていきました。



皆が作ってくれた土での苗はいいものができました。



障害者さんたちは移植作業もやってみました。



その苗を定植も手伝いました。



不織布や防草シートなどを張るピンも作りました。



トンネル片づけ



稲のプール育苗のプールの砂入れ、レベル出し



稲の育苗用床土の砕土



床土運び



イチゴのパッキングなど

数多くの仕事もこなせています。

しかし、単発の仕事と仕事の間に重度な障害者さんの仕事が途切れそうになることがあります。

この先夏も暑いと外の作業も制限されます。

日陰のある倉庫での仕事が必要だなというところで



先ほどの自然栽培稲作の育苗土を活かしたプランター栽培を模索してみました。

プランターは買うと高いのでやまのぶから発砲スチロールをもらってきます。



皆で底に穴をあけます。





開けすぎのもありますが、

まあ楽しければいいかという感じです。



山砂と



自作の稲の育苗土と



くん炭を混ぜて土を作ります。





これらの過程は野菜のポット土づめでやっていたことなので

あっさり皆できました。



ラディッシュから試してみました。





育苗土30%はほしいところです。







1cmの深さの差のようです。





5cm以上はさほど関係なさそうです。





まあ30%が安心して見てられますね。

野菜苗を作るときは20%でやってます。



こういう栽培ができれば

重度な障害を持つ人にも安定した仕事が生まれます。

うちで重度と言う場合は生活介護レベルです。

でもそんな人たちも喜んで仕事に向かって

障害を軽くしていきます。

農作業で体を動かすことがリハビリになっているようです。

この重度な方たちの可能性を拡大したくてプランターも実験しています。

また面白い結果が出たら報告します。


次回は今日です。

5月28日月曜日 18時半~20時
豊田市若草町2-6-8 「ほがらか」 です。

ぜひ予定がつく方はご参加ください。

お待ちしております。















  


Posted by みどりの里 at 14:22 │イベント

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2018年05月24日

自然栽培稲作の塩水選~田植え

毎日毎日田んぼです。

自分が畑やイチゴをやっていることを忘れるくらい田んぼ漬けです。

また今年もママさんたちや農福連携仲間をごちゃ混ぜにした

自然栽培稲作開始です。



塩水選では今年もママさんたちや農福連携仲間が集まって

勉強のためや、自分とこの分のためなど

それぞれの目的を持って集まって共同作業です。





温湯殺菌です。

とにかく自然栽培をやりたいママさん、障害者さん、福祉スタッフなど

混ぜることを意識してます。



浸種しておいて



その間に苗箱に自作の育苗用の土をいれていきます。



今年は早く準備しても大丈夫なように

土を入れる段階で水を打っておきます。

これで播種までに乾きやすかった床土は乾かなくなります。



芽が出はじめました。



子どもたちに頼んで乾かしてもらいます。



農福仲間呼んで播種しました。



育苗用プールに苗箱を並べます。



種籾には朝晩がまだ寒いので保温します。



ママさんたちは手まきなので別日に播種です。

子どもたちも連れて来てます。



発芽してます。



20日ほどで苗ができました。



早速田植えです。



無門福祉会の田口さんも自然栽培稲作が好きなのか

毎日来てくれてます。

稲作が楽しいらしいです。



そして本日グリーンママンさんたちの手植えです。

手植え面積が増えたので無門さんに手伝ってもらいました。



この手植えもママさんだけでなく、障害者さんも一緒にやりました。



きれいに植えてあります。



水を入れて田んぼらしくなりました。

まだ小さくて心もとないけど

1回目の除草までに少しでも大きくなってほしいところです。

まだあと1日田植えを残してます。

田んぼの除草という本当の勝負どころが田植えを終えると始まります。

今年もいろいろ試みています。

どんな結果になるか楽しみです。
  


Posted by みどりの里 at 23:44 │お米

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2018年05月17日

「コトノネ」に載せていただけました



なんと障害者福祉をテーマにしている雑誌「コトノネ」

ありがたいことに載せていただけることになりました。



今、自然栽培と農福連携を一緒に進めている

皆との連携がピックアップされ

一緒に働いている障害者さんも取材を受けて

全員が主役の連携であることがわかる内容になってます。



畑へ行ってみると皆がコトノネに載せていただけたことを喜んでいました。



最近は暑さが来るのが年々早くなっていて

梅雨明けでよかった暑さ対策を5月中にやらないといけなくなってきました。

無門福祉会のみどりの里班の障害者さんたちがわらを運んで自然栽培ミニトマトたちを守ってくれています。



まだフラワーネット張りが終わっていないので

ストレートアライブの皆が頑張ってくれてます。



今はエンドウの時期で

スナップエンドウが終わりつつありますが、



グリーンピースへと続いてます。



いつも中を見るとかわいいなと思ってしまいます。

エンドウは自然栽培に最も向いている野菜ですね。

自然栽培で質と量を両方とれます。

グリーンピースが嫌いな人が

美味しいと言って食べられることがよく起きている自然栽培グリーンピースです。

生でも美味しいです。

これもかなりの量があるので

ストレートアライブさんの収穫班頼みです。



そして私はコンテナに座って・・・

ではなく自然栽培稲作の代かきに追われてます。

5町歩点在して田んぼがあるから

この時期は畑にときどきチェックに行く程度です。



そしてこれから共同で作っていく美岳小屋の林さんたちと

イチゴ最後の収穫と



次のイチゴの苗作りです。

ここに書いていないブルーベリー、野菜も進めるとなると

農福連携なしでは絶対越えられない仕事量です。

それでも農福連携や自然栽培農家と連携すれば

越えられる仕事量です。

とにかく私も障害者さんを含めた皆もたくさん自然栽培農産物を作りたいんでしょう。

もう今は私たちも障害者さんたちも皆夢中になって次の新しいストーリーを作ってます。

5/18に発売する「コトノネ」に皆の気持ちが載ってます。

本屋さんでも販売してますので

また気になる方はぜひお近くの本屋さんにお立ち寄りくださいませ。


  


Posted by みどりの里 at 16:40 │お知らせ

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2018年05月07日

やまのぶに自然栽培みどりの里コーナーできました



自然栽培の売り場を作ることができました。

自然栽培をベースに無農薬野菜を置いていきます。

今日5月7日からスタートです。



こういった場所はみどりの里だけではとても作り維持することは無理です。

みどりの里は自然栽培で米やイチゴ、野菜、果樹などを栽培し続けているので

どうしても販売が単体だと手薄になってしまいます。

協力してくれているのが「ストレートアライブ とものわ」の近藤さんたちです。

みどりの里の生産面でも障害者さんたちを派遣してくれ

生産でも貢献してくれている農福連携仲間です。

彼らが販売担ってくれるおかげでこんなすてきなコーナーが生まれました。



まだ物が少ないかもしれませんが、

だんだん充実させていく予定です。



このコーナーは無農薬栽培をやっている新規就農者のためにもと思って作りました。

現在みどりの里では毎月第4月曜日に自然栽培を中心話題とした勉強会を開催しております。

ここに来てくれた生産者の野菜も一緒に並んでいく予定です。



ごんべいの里に私たちみどりの里は直接出荷することができるのですが、

新規就農などの小規模の段階の方ですと

スーパーの販売量や価格では全く合わせることができないので

なかなか繋げることができませんでした。



小量でも出荷できて、価格変動に巻き込まれない売り場が必要でした。

そういう売り場で小規模の無農薬生産者に生産力をつけていってもらって

ごんべいの里が求める量に応えられるようになれば

ごんべいの里に直接出荷できるようになります。

だからこのコーナーはごんべいの里という幹の枝のような存在です。

それでいきなりやまのぶにこういうコーナーを作っても

野菜がたくさん来すぎてしまうと売り切るために価格を下げなくてはならなくなります。

これがものすごくやっかいなことで

作りすぎると野菜は値段が下がってしまうのです。

需要と供給のバランスをとらなくてならないです。



ですから昨年から今年の冬は名古屋の売り場でみどりの里の自然栽培野菜を販売することを

近藤さんにお願いして外の売り場を開拓していただきました。

1年かけて開拓してなんとかそこへも自然栽培野菜を出荷することができるようになり

各売り場へ必要な量を必要なだけ出すことで

価格が大きく下がることのないようにすることが多少なりともできるようになりました。

こういう仕組みができ始めたので

念願のやまのぶでの展開を始めることができました。



みどりの里に期待してくださっていたやまのぶのお客さんに野菜を出せない時期が続いてしまい

申し訳なかったですが、

無農薬産業の発展のために必要な仕組みを手に入れましたので

これからに期待してください。



この仕組みは一見生産者にいいだけの仕組みに見えるかもしれません。

お客さんにしてみれば価格は下がったほうがうれしいです。

でも価格が下がった場合これは生産者が全てを被っています。

こういう状況の中で人知れず無農薬農家は消えていきます。

農薬を使えば原価は下げれますので

負け切らずに生き残れますが、

虫を手でとるような労力をかけている場合は

価格が下がればすぐ原価割れするので

赤字になってしまい、

来年の挑戦権を失います。

せっかく安心安全な食糧を少しでも多くの方へ届けたいと

純粋な夢を持って挑戦した人が

あっさりと消えてしまうような社会であってほしくないです。



みどりの里やストレートアライブ、無門福祉会が障害者さんと供に頑張ってこういった売り場を維持して

無農薬農家が売れなくて大切な野菜を捨てることのないように

来年も希望をもって自然栽培のような無農薬栽培を続けていけれるように

売り場を確保し続けていきます。

そして仲間を増やして皆さんに好きな時に好きなだけ

自然栽培のような無農薬農産物を手に入れられる社会にしていくことを約束しますので

どうか未来の無農薬産業の発展のために

ご協力のほどよろしくお願いします。

皆ですてきな社会を作っていけることを夢見てます。

  


Posted by みどりの里 at 23:27 │お知らせ

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