2018年11月03日

自然栽培イチゴ保温



10月下旬からどんどん気温が下がっていくので

いつの間にか冬に近い作業着になっていってます。

もちろんイチゴもそのままでは寒さで成長がスムーズにいかなくなるので



ハウスの天ビニールを張ったりと保温作業をどんどん進めていきます。

今年は風で作業ができなくなることを防ぐため

障害者さんとの農福連携を最大限活かして作業を進めました。



これだけ人数がいると

風を受けるビニールを

重度の障害者さんの力でも抑えてられます。

昨年までは少数で張っていたので

風で動けなくなったり

ビニールが吹き飛ばされていて

重度な障害者さんが持てるときに持つくらいの活躍でしたが、

今年は大活躍です。

大勢で抑えておくことで

風抑えのマイカ線をビニールを張っている最中に張らなくてすみました。

皆張り終わるまで手を離さなくなったし

自分が何をすべきかを理解できているようです。

今年の保温作業は私たちも、福祉職員も、軽度、重度障害者も

皆同じ仕事をして一体感を持って進めていきました。



軽度な障害者さんを連れてきてくれるストレートアライブさんですが、

だんだん障害の軽い障害者さんは就職して抜けていって

新しいメンバーへと変わっていくので

チームの能力は下がってきています。

でもマイカ線の結び方をまた一から教えているときに

何度もこれでいいかと聞いてきてくれます。

覚えよう、できるようになろうと必死でくらいついてきます。

例え能力の高かったメンバーが抜けて

経験の少ない新メンバーに変わっていっても

彼らのできるようになりたいという気持ちがあれば

またすぐにできるチームへと変わっていきます。



天のビニールを張った次の日から

また葉水がたくさん上がってくるようになりました。



今までは重度と軽度の障害者さんを

分けて作業に入っていましたが、

重度メンバーの能力が著しく上がってきたので

今はとにかく合同で仕事をしてもらってます。



山下くんは潅水チューブを伸ばしていく作業が皆と一緒にできています。

手応えを感じてくれているのか

職員の安藤さんもすごく意欲的に取り組んでくれて

終わると「もっとできます」と仕事を要求してくれます。

軽度なグループに負けないぞと

重度の無門福祉会さんも刺激をもらってます。

互いに意識し合うことで仕事のスピードがかなり上がって

いい相乗効果が出ています。



潅水チューブを入れ終わったら

地温を上げるためにマルチを張ってイチゴを出していきます。

イチゴは植えてからマルチを張るので

他の野菜たちと違う張り方をします。

ストレートアライブさんのメンバーも初めてやる人が多く

最初はきちんと説明しながらやったら

1棟に2時間かかってしまいました。

でも覚えて慣れてきたら

1棟1時間でこなしていくようになりました。



マルチに穴を開けてイチゴ株を外に出しているうちに

別の人が次のマルチを張って準備しておくようにし、

仕事の流れが途絶えないように

遊んでしまう人が出ないようにと

気を付けて作業を進めていったら

皆の集中力がとぎれないでやりきれました。

その間どんどん仕事を吸収していき

作業が終わるころには

私が入らなくても仕事が終わるようになりました。

ストレートアライブの社長の近藤さん自ら音戸をとり

泥だらけになりながら

皆を仕事ができるメンバーに変えようとする情熱が伝わっているのか

とても障害者さんを入れているとは思えない

体育会系の人が集まったかのように声を出し合って作業が進んでいきました。

理想的な職場になっていると思います。

そしてそんな環境が障害者さんの能力をぐんぐん上げていきます。

そんなせわしい作業の中で

無門さんたちも自分たちで3本以上のマルチ張りを完成させました。

けっこう難しい作業なんですが、

彼らの新しいことに挑戦して

できないとされる常識を打ち破ろうとする姿勢が

私は大好きです。

これなら自然栽培イチゴたくさん採れそうだな。




  


Posted by みどりの里 at 08:11 │いちご

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