2016年11月23日

第25回勉強会

10月24日に開催した勉強会の内容です。

第25回勉強会

一人目は高橋正光さんです。

日進市浅田町茶園78-1でダイニングバー「陽なたぼっこ」をやっています。

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飲食店をやりながら、畑や田んぼを無農薬栽培でやっています。

ここの看板メニューは

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ごく微量しか流通していないほうろく菜種油を使用した

ほうろく和ヒージョです。

激うまの高橋さんの自信のメニューです。

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自家菜園で作った自然農無化学肥料栽培の野菜を

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ふんだんに使用したメニューもあります。

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ススキ、そばがら、米ぬか、落ち葉、燻炭、枯草などを入れてうねを作ります。

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ナスとラッカセイを一緒に植えて調子がよかったとか

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ニンニクを植えるときは浅く植えたほうがニンニクが大きくなる

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オクラの下葉はとらなくてもちゃんと収穫し続けられます。

など様々な試みでうまくいったことを紹介してくれました。

高橋さんもいろんな人に教えてもらっては菜園で試しています。

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田んぼもやってます。

苗も自分で作って

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他の人と隣接する田んぼのあぜからは距離をとって植えてあります。

高橋さんは飲食業をやりながら

お客さんに自分の作った納得のいく食材を食べていただきたいと

半農半Xの形で頑張ってます。

どうしても手に入らない食材は調達してきますが、

できるだけ安心安全な食材にこだわって調達してきます。

お酒やお肉や魚料理もありますので

ぜひ皆さん行ってみてください。

飲食の目線からの野菜作りもまた今後お皆に紹介していただきたいですね。

2人目は

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ストレートアライブ とものわの今枝稚加良さん

2年間の自然栽培稲作挑戦記です

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2年前にこの耕作放棄地を田んぼに変えることにしました。

このあたりは田んぼを誰もやっていないエリアですが、

幸いなことに水と排水路があったので田んぼに決めました。

しかし、思った以上に高低差がありすぎて

1年目ということもあり、

まだどれくらい田んぼの均平をとることが重要かわかっていなかったので

だいたい高いところから低いところへ土を移動させてあぜを作っていきました。

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初めてみると高いところは水が当然つきません。

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さらに田植え機がはまるほどの箇所もありました。

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あぜ波トタンで仕切ってみてもあぜ波トタンが倒されてしまいます。

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高いところに水をつけようと水を深くしていくと

当然水があぜ超えてしまうので

あぜ波トタンでなんとか水をせき止めていました。

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このまま陸があるまま作ってしまうことになり

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陸があるところは畑の草がわんさと生え

土を削って低いところへ持っていった箇所は

表土が集まってしまうため

茎数はたくさんあったけど

早々と倒れてしまいました。

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草だらけの水がつかなかった高い場所と

倒れてしまって米ができなかった箇所は収穫不能の場所となって

イノシシもこの年からこのエリアで出没するようになり

イモチ病も出て・・・

採れるところだけ収穫しました。

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機械は全部みどりの里の協力でなんとかしましたが、

ものすごい減収です。

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初年度にあまりの洗礼を受けて

これはなめてるととんでもないことになると理解できて

冬の間に完璧に均平やあぜ作りをしっかりとやりました。

均平はレーザーのレベラーで測って出して

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ユンボで土を削っては動かし、

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時間はかかったけど

妥協なく均平をとっていきました。

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見事2年目は水が全てにつきました。

あぜを超えることもないです。

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高いところから低いところへ土を運ぶので

低いところはまた表土がたまりやすく、

倒れるところもありましたが、

昨年よりもダメになる稲が少なくて収穫は楽になりました。

イノシシも電柵で防ぎました。

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収量も3倍になり、

あたらしく増えたところがあまりにスズメに食われたため

平均反収は4になってますが、

この2年目の改善した田んぼの反収は5.5俵くらいになっています。

初年度の失敗のポイントを把握して

ちゃんとそれぞれに対策を打ち

準備をしっかりやっておいたことで

その後の作業の楽に進めることができました。

すごくいい農業経験となりました。

来年は更に発展させます。

次はみどりの里です。

自然栽培稲作で新たな発見がありました。

段々畑状態の田んぼが複数個所あるのですが、

どの田んぼも

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1段目より

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2段目の田んぼのほうが収量が上がりました。

1段目の田んぼからの排水が

2段目に直接流れ込む田んぼの調子が良かったです。

この結果は予想を覆しました。

排水される力のない水しか入ってこない2段目は1段目より収量が落ちるのではないかと予想してたからです。

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ちょっと草が多い箇所なのでわかりづらいかもしれませんが、

左の1段目の田んぼから排水された水が

右の2段目の田んぼに直接入ったところが生育がよくなってます。

水が落ち込むというだけで

新鮮な水になり力を取り戻しています。

取り戻しているものは

酸素だと思います。

水が少し落ち込むだけで

酸素が十分に補給されるのだなわかったし、

その補給された酸素もすぐに消費されてしまうのだなということも

稲の生育のいいエリアが水口のとこだけなので

読み取れます。

これは自分の水のイメージを覆した現象でした。

もっと排水路や川を流れてからでないと

力を取り戻せないと思ってました。

植物を育てる水の力で最も重要なのが

酸素だということがわかりました。

酸素で根の呼吸を促し育てて

根張りをよくするから養分をとるエリアが増えて

必要な養分を土中からしっかり採れるようになり、

生育が良くなるのだろうと思いました。

水の中の酸素により土中の微生物も活発に動き

窒素が出てくるでしょう。

これで雨の効果も窒素より酸素の効果が大きいのだと感じます。

なんとなく描いていた水のイメージがはっきりしてきました。

水に溶ける窒素より、酸素で見たほうが

雨のとき植物が大きく育つ理由がしっくりきます。

下の田んぼのほうが生育が全体的に良くなったもう一つの理由が

上の田んぼから落ちてくる泥だと思います。

これで自然栽培棚田計画をやってみようと思いました。

うまくいけば下の田んぼほど収量が上がるという形がとれるかもしれません。

結果は来年しか出ませんが

来年の勉強会で結果を報告します。

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続いて自然栽培ダイコンです。

今年は9月10月と雨が続き、日照不足になってしまったので

さすがにシンクイムシに初めてやられました。

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こんなふう芯を食われてしまいます。

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葉のまるまったところを開くと

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シンクイムシがいます。

こいつが9月にまいた大根の8割を食い荒らしました。

暑くて、曇りがちだった9月上旬はシンクイムシが出やすい環境でした。

これは大根が日中に光合成が満足にできないのに

夜は暑くて呼吸で炭水化物の消費量が多いという状態になり、

植物体内の窒素の割合が高くなってしまいます。

アブラナ科の野菜が暑いと虫が出やすいのはそのためです。

では暑さが和らげばシンクイムシを放っておいても食われないはずと思って

何度かまきなおしていると

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食われなくなってきて

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育ち始めて

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とりあえず間引き菜までたどり着きました。

シンクイムシは放っておいても適した時期に大根の種をまけば、

その大根たちを食べにはきません。

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しかし、その中で食われてしまうものがありました。

これは面白いです。

何度も種をまいていたら

9月まきの品種の種がなくなったので

10月まき予定の品種の種をまきました。

そしたらその品種だけ

シンクイムシに食われるのです。

これは寒さに強い大根ほど

暑さに弱いのです。

同じ大根でも、品種が違うと生育適温が違うので

寒さに強い大根は暑さに強い大根の生育適温を暑いと感じているのです。

それをシンクイムシは見抜くのです。

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諦めなければ、大根畑になります。

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葉もきれいなままです。

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前回苗が不調で水道水が悪いんじゃないかと話題にしてたレタスも

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植えたら何事もなかったかのように育ち始めました。

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ここは水道水ではないので大丈夫です。

環境が整えば植物は勝手に育ってくれます。

もともと肥料がなくても育つように植物はプログラムされています。

稲も大根も新たな発見がありました。

この発見を来年の計画に盛り込むことで新たな楽しみが生まれます。

自然はどれだけ追求しても次々と楽しみを与えてくれるものですね。

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時間があまったので何でも質問コーナーとしました。

25回もやってると皆顔なじみになってきたので

けっこう質問やそれに対しての考えが次々と出てとても楽しかったです。


次回は11月28日第4月曜日18:30~20:00
豊田市若草町2-6-8 ほがらか
にて開催します。

最近このパターンにも飽きてきてしまっている方も多いかと思いますので

何か一つの野菜をテーマにやってみようかと提案してみたところ

「ハクサイ」

というテーマが出てきましたので

これについての時間も作りたいと思ってます。

参加者の皆さんの知ってる情報を共有したいと思ってます。

皆で無農薬野菜作りを進化させていきたいですね。







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Posted by みどりの里 at 16:19 │コメントをする・見る(0)イベント
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