秋田で米作りを勉強してきました。今は豊田で米作りをしています。
2017年04月17日
第30回勉強会
3月27日月曜日に
無肥料無農薬をテーマとした第30回勉強会が開催されました。
今回も約80名ほどの方々にお集まりいただきありがとうございました。
今回の自己紹介は
一宮市の井上内科クリニックで一宮ハート・ギュッと・ネットなど手がけている
地域連携推進室 森 隆雄さんです。
医療のことも紹介してくださいました。
1日の約1000件の医療過誤による死亡者が出ていることになります。
この図は、65歳以上の人口を、20歳から64歳の人口で割ったものになります。
2012年には一人の高齢者を2.4人で支えていたものが、
2050年には1.2人で支えなければならなくなります。
こういった問題が出てきてしまうのは
そもそも自然から生まれて自然に死んでいく流れから外れてしまっていることから
起きている問題でもあるように感じます。
本当はこんなに医療費をかけなくてもすむはずだと森さんたちは考え
生活支援・介護予防の取り組みとして
いつまでも健康でいられるよう、介護予防教室や老人クラブ、
地域のボランティア活動などを通じて介護予防を推進していきます。
こういったことに取り組めば日本の135万床から20万床を削減し、
30万人は自宅で療養出来ると考えています。
地域通貨を利用した循環型社会の構想もあり、
そういったいつまでも健康プランの中に
自然栽培野菜は食分野で活躍します。
森さんたちは自然栽培野菜販売にも取り組んでいます。
医療から自然栽培野菜が求められる時代がもう来てます。
また野菜を販売できる農家はこの流れを進めるためにも
ぜひともよろしくお願いします。
今回は「育苗(稲)」ということで皆さんに事例を持ってきていただきました。
まずは
秀明自然農法の石川 剛弘 さんです。
田んぼに育苗場所を作って育苗します。
均平がうまくとれていないと水がついてしまう場所が出てしまいます。
ポット育苗をやっているので水没するところの苗の根が
上にも出てきてしまって
それが絡まりあってポット専用田植え機で植えるときに
うまく植えられないことがありました。
そこでこういった均平機を使って均平をしっかりとるようにして
試みたところ
高低差がないので
水没させることなく育苗ができ
根が上がってくることがないため田植えが成功しました。
次は
小牧市で1.7町歩の秀明自然農法をやっている
安田 喜治 さんです。
塩水選からスタートです。
温湯消毒です。
浸種です。
最近は暑くて3日で芽が出てきてしまうので
水温を下げて発芽までの日数を長くとれるようにしています。
山砂を山から採取してふるいにかけてポットトレイに入れていきます。
芽が出て来たら乾燥させます。
播種開始です。
1穴2粒まきです。
田んぼで育苗します。
代かきを4回くらい行って
水を抜かずに深水のまま田植えをしています。
次は
秀明自然農法の大倉千鶴さん
大倉さんは野菜苗の土を紹介してくれました。
温床に使って発酵が進んだ土を主に使用しています。
温床には豆殻を入れると発酵がうまく進みます。
温床の土だけでは足りないので
木枠の中に落ち葉などを入れて土作りをします。
草なども枯らしたり、雨に当てたりしたものを
材料として木枠に入れていきます。
こうして野菜用の苗土を作っています。
次はみどりの里の事例です。
稲の育苗については第8回と第20回勉強会で詳しく書いてあります。
今回は過去にいろいろ試みていた事例や実験を紹介します。
まだ田んぼがたいして広くなかったころは
育苗ハウス内で稲の苗を育苗していました。
ハウス内だと4月の寒さでも簡単に育苗ができるので
楽勝でした。
だんだん田んぼの面積が増えていくと
必要な苗の枚数も増えていくので
ぎりぎり置き場がないときは
ハウス内で積んでおいて発芽をさせていたときもあります。
太陽シートをかけておけば問題なく発芽します。
どんどん田んぼが広がってくると
もう1棟苗用にたてるというわけにもいかず
外で作れるようにならないといけませんでした。
外で稲の苗を育てるには夜がまだ寒いのでスムーズに大きくなれません。
よって毎晩保温シートをかけていました。
外で実験してた苗い防鳥ネットをかけてなかったときは
鳥にめちゃくちゃつつかれました。
スズメが愛せなくなった瞬間でした。
外で保温がうまくいってないと背丈が11cmくらいの短い苗になってしまいます。
13cmほしいです。
しかも生育日数が長すぎて老化してきてしまいます。
今はその辺は改善してます。
以前は根が詰まりすぎている。
最近は若いうちに植えます。
根が出すぎてなければ根を田植え機が切ることも少なくてすみます。
植えた後水いれても顔をしっかり出していてくれます。
こんなふうに燻炭をうまく使う実験もしていたことがあります。
田植え後にもう1回来年の苗対策用に苗を作っていろいろ実験をしていました。
燻炭が多いと覆土が軽くなりすぎるのか
根が植えに出てきてしまいます。
何もない土を使うときは
田んぼに根を出させて
田んぼの養分吸えるようにしておく必要があります。
どうしても苗土を用意できない人や
田んぼを苗場に変更できない人でも
とりあえず肥鉄培土2号(化学肥料入り)があります。
これで作っても作れます。
ただ化学肥料が入ってしまっているので
自然栽培とは言えないですが、
その年なんとか稲作をやらねばならない事情もあると思います。
プールの水を毎日変えれば
余計な化学肥料が抜けて
病気とは無縁な感じで育てていけるので無農薬で作れます。
こういう実験をしてたことがありました。
また参考にしてみてください。
名城大学の礒井先生がみどりの里田んぼ調査結果報告をしてくれました。
収量が上がりやすい田んぼAと上がりにくい田んぼBです。
ECに差が見られました。
礒井先生はついでに勉強熱心な新規就農者のために
ECも説明しておいてくれました。
ECとは水に何か溶けていると
その濃度が濃ければ濃いほど
水は電気を通すので
その性質を使って土壌の養分を数値化したものです。
写真ではわかりにくいのですが、
2杯入れた方が電球が明るいのです。
アンモニア態窒素に大きな差が出ています。
収量が上がりやすい田んぼAのほうが多いです。
稲はアンモニア態窒素を体に取り込んですぐ使うことができます。
リンにも差が出ています。
Aのほうが多いです。
田んぼの固さも私の要望で比較してくださった結果
収量が上がらない田んぼBのほうが少し固いようです。
これらの結果から
ではなぜ同じ無肥料なのに養分の差が出てくるのかを調べていきます。
これが解明されるとどんな田んぼでも収量の差が出ないようにする対策が
具体的に生まれることに繋がります。
今年もみどりの里の田んぼで引き続き調査してくれますので
また次の結果報告が楽しみでなりませんね。
次回勉強会は
4月24日月曜日 18:30~20:00
豊田市若草町2-6-8 ほがらか
にて開催いたします。
テーマは「ズッキーニ」です。
皆さん「ズッキーニ」ネタをたくさん用意しておいてください。
よろしくお願いします。
無肥料無農薬をテーマとした第30回勉強会が開催されました。
今回も約80名ほどの方々にお集まりいただきありがとうございました。
今回の自己紹介は
一宮市の井上内科クリニックで一宮ハート・ギュッと・ネットなど手がけている
地域連携推進室 森 隆雄さんです。
医療のことも紹介してくださいました。
1日の約1000件の医療過誤による死亡者が出ていることになります。
この図は、65歳以上の人口を、20歳から64歳の人口で割ったものになります。
2012年には一人の高齢者を2.4人で支えていたものが、
2050年には1.2人で支えなければならなくなります。
こういった問題が出てきてしまうのは
そもそも自然から生まれて自然に死んでいく流れから外れてしまっていることから
起きている問題でもあるように感じます。
本当はこんなに医療費をかけなくてもすむはずだと森さんたちは考え
生活支援・介護予防の取り組みとして
いつまでも健康でいられるよう、介護予防教室や老人クラブ、
地域のボランティア活動などを通じて介護予防を推進していきます。
こういったことに取り組めば日本の135万床から20万床を削減し、
30万人は自宅で療養出来ると考えています。
地域通貨を利用した循環型社会の構想もあり、
そういったいつまでも健康プランの中に
自然栽培野菜は食分野で活躍します。
森さんたちは自然栽培野菜販売にも取り組んでいます。
医療から自然栽培野菜が求められる時代がもう来てます。
また野菜を販売できる農家はこの流れを進めるためにも
ぜひともよろしくお願いします。
今回は「育苗(稲)」ということで皆さんに事例を持ってきていただきました。
まずは
秀明自然農法の石川 剛弘 さんです。
田んぼに育苗場所を作って育苗します。
均平がうまくとれていないと水がついてしまう場所が出てしまいます。
ポット育苗をやっているので水没するところの苗の根が
上にも出てきてしまって
それが絡まりあってポット専用田植え機で植えるときに
うまく植えられないことがありました。
そこでこういった均平機を使って均平をしっかりとるようにして
試みたところ
高低差がないので
水没させることなく育苗ができ
根が上がってくることがないため田植えが成功しました。
次は
小牧市で1.7町歩の秀明自然農法をやっている
安田 喜治 さんです。
塩水選からスタートです。
温湯消毒です。
浸種です。
最近は暑くて3日で芽が出てきてしまうので
水温を下げて発芽までの日数を長くとれるようにしています。
山砂を山から採取してふるいにかけてポットトレイに入れていきます。
芽が出て来たら乾燥させます。
播種開始です。
1穴2粒まきです。
田んぼで育苗します。
代かきを4回くらい行って
水を抜かずに深水のまま田植えをしています。
次は
秀明自然農法の大倉千鶴さん
大倉さんは野菜苗の土を紹介してくれました。
温床に使って発酵が進んだ土を主に使用しています。
温床には豆殻を入れると発酵がうまく進みます。
温床の土だけでは足りないので
木枠の中に落ち葉などを入れて土作りをします。
草なども枯らしたり、雨に当てたりしたものを
材料として木枠に入れていきます。
こうして野菜用の苗土を作っています。
次はみどりの里の事例です。
稲の育苗については第8回と第20回勉強会で詳しく書いてあります。
今回は過去にいろいろ試みていた事例や実験を紹介します。
まだ田んぼがたいして広くなかったころは
育苗ハウス内で稲の苗を育苗していました。
ハウス内だと4月の寒さでも簡単に育苗ができるので
楽勝でした。
だんだん田んぼの面積が増えていくと
必要な苗の枚数も増えていくので
ぎりぎり置き場がないときは
ハウス内で積んでおいて発芽をさせていたときもあります。
太陽シートをかけておけば問題なく発芽します。
どんどん田んぼが広がってくると
もう1棟苗用にたてるというわけにもいかず
外で作れるようにならないといけませんでした。
外で稲の苗を育てるには夜がまだ寒いのでスムーズに大きくなれません。
よって毎晩保温シートをかけていました。
外で実験してた苗い防鳥ネットをかけてなかったときは
鳥にめちゃくちゃつつかれました。
スズメが愛せなくなった瞬間でした。
外で保温がうまくいってないと背丈が11cmくらいの短い苗になってしまいます。
13cmほしいです。
しかも生育日数が長すぎて老化してきてしまいます。
今はその辺は改善してます。
以前は根が詰まりすぎている。
最近は若いうちに植えます。
根が出すぎてなければ根を田植え機が切ることも少なくてすみます。
植えた後水いれても顔をしっかり出していてくれます。
こんなふうに燻炭をうまく使う実験もしていたことがあります。
田植え後にもう1回来年の苗対策用に苗を作っていろいろ実験をしていました。
燻炭が多いと覆土が軽くなりすぎるのか
根が植えに出てきてしまいます。
何もない土を使うときは
田んぼに根を出させて
田んぼの養分吸えるようにしておく必要があります。
どうしても苗土を用意できない人や
田んぼを苗場に変更できない人でも
とりあえず肥鉄培土2号(化学肥料入り)があります。
これで作っても作れます。
ただ化学肥料が入ってしまっているので
自然栽培とは言えないですが、
その年なんとか稲作をやらねばならない事情もあると思います。
プールの水を毎日変えれば
余計な化学肥料が抜けて
病気とは無縁な感じで育てていけるので無農薬で作れます。
こういう実験をしてたことがありました。
また参考にしてみてください。
名城大学の礒井先生がみどりの里田んぼ調査結果報告をしてくれました。
収量が上がりやすい田んぼAと上がりにくい田んぼBです。
ECに差が見られました。
礒井先生はついでに勉強熱心な新規就農者のために
ECも説明しておいてくれました。
ECとは水に何か溶けていると
その濃度が濃ければ濃いほど
水は電気を通すので
その性質を使って土壌の養分を数値化したものです。
写真ではわかりにくいのですが、
2杯入れた方が電球が明るいのです。
アンモニア態窒素に大きな差が出ています。
収量が上がりやすい田んぼAのほうが多いです。
稲はアンモニア態窒素を体に取り込んですぐ使うことができます。
リンにも差が出ています。
Aのほうが多いです。
田んぼの固さも私の要望で比較してくださった結果
収量が上がらない田んぼBのほうが少し固いようです。
これらの結果から
ではなぜ同じ無肥料なのに養分の差が出てくるのかを調べていきます。
これが解明されるとどんな田んぼでも収量の差が出ないようにする対策が
具体的に生まれることに繋がります。
今年もみどりの里の田んぼで引き続き調査してくれますので
また次の結果報告が楽しみでなりませんね。
次回勉強会は
4月24日月曜日 18:30~20:00
豊田市若草町2-6-8 ほがらか
にて開催いたします。
テーマは「ズッキーニ」です。
皆さん「ズッキーニ」ネタをたくさん用意しておいてください。
よろしくお願いします。
Posted by みどりの里 at 14:39
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