2017年12月11日

第38回勉強会

11月27日月曜日に開催された勉強会の内容です。



自己紹介はオイスカ中部日本研修センターの阿部雅之さんです。



研修センターには海外からの研修生が農業を学びに来ています。

彼らの国では肥料農薬が高くて使えないという事情もあり、

自然栽培はまだ教えられないので有機栽培を教えています。

研修ということもあり、

できるだけ多くの野菜を育てています。











プレゼン1人目は

秀明自然農法から勝山学さんです。



勝山さんはトヨタ自動車で働いていて

仕事の休みの日に2反ほどの田んぼと1反ほどの畑を

自然栽培でやっています。

今回は稲作のほうを紹介してくれました。



苗作りです。

不織布トンネルをしたほうとしてないほうと分けて実験しました。



不織布のほうが早く伸びたけど

最終的にはどちらも同じような状態になったので

何もしなくてもよさそうでした。

品種はイセヒカリと亀の尾とサクラモチ(モチ米)です。



こちらの亀の尾は早生品種だったようで

知らなくて最後に植えたら

十分な分茎期間がとれないまま穂が出てきてしまいました。

こちらは全然収量がとれませんでした。



イセヒカリのほうは今年は良かったです。



2度の台風でもなんとか持ちこたえてくれました。



べったりと倒れることはなかったです。



バインダーで刈って



はざがけしていきました。





反収5.5俵までいくことができました。

モチ米は3.5俵でした。

自分で作ったものを年間食べられることが幸せです。

様々な人のおかげでできたことでもあるので感謝しております。

いつか専業になりたいと思ってます。

自然栽培モチ米はやまのぶコトリさんで使ってもらったりしてます。

2人目は

春日井市にある障害者福祉施設の

なかぎりワークスの茅野正好さんです。



今年秋から水耕栽培をしていたハウスを自然栽培ハウスへ切り替えました。



水耕栽培で作っていたけど

暖房が必要になると経費がかかりすぎてしまうことや

作って販売しに行っても無農薬じゃないんだと返されたり、

安くすることでしかお客さんに買ってもらえないという事情がありました。

それで自然栽培のことを知って切り替えました。



水耕栽培だったので何もかも完備されているハウスです。

夏に自分たちで水耕設備を片づけて

水耕設備のただの地面で草も生えたことがない土からスタートです。

水耕の液が落ちているところもあったので

一度ハウス内を水につけて余計なものは全部水で流し出しました。

そこから耕して石をとりのぞきました。

そのときの写真は勉強会ではなかったので

私が10月に見に行っていたときの写真をここで載せておきます。



水耕の板がまだあります。



ちょっと乾きすぎてて良し悪しがわかりにくいですが、

腐植とかなさそうな感じでこのまま自然栽培に突っ込んで行って大丈夫か心配でした。



石も大きいのが結構出てきたということで

これらも撤去しました。



機械はこれのみです。

土が固くて機械の馬力も小さいのでうまく耕せないようでした。

これが10月3日に私が見に行ったときの様子です。



そして今回の勉強会で持ってきてくれた自然栽培ハウスと変わった写真です。

この短期間で素人同然の茅野さんたちが障害者さんたちと一緒に開墾に近いことをやって

見事に畑へと転換することに成功しています。

すごく大変だっただろうなと思うと感動ものです。

地力はほとんどないだろうとみて

豆科の



インゲンを植えたり



スナックエンドウを植えたりしてます。

ハウス内で作ることで旬を外して作ります。



ホウレンソウが発芽してます。



ラディッシュは収穫してます。



コマツナはマルチをしておけば育ちました。

なしだと育てられなかったようです。



ミズナも試しにまいてみました。

これらの栽培期間が短い葉物からやったのは

この土がものを育てるだけの力があるかを早く見極めるためです。

水耕栽培の期間は雑草すら生えない状態が続いているので

不自然な土になってます。

温度と水をしっかり植物に合わせてあげることで

この土でもできるかを見極め

温度と水をコントロールしてできなければ

一時的に有機栽培の手法をとろうかと考えてました。



でもそんな心配もいらないようです。

しっかりと育ってくれました。

農福連携仲間がまたいいスタートを切れたようです。

これからが楽しみです。

3人目は

kuumaa!Farm 鈴木直樹さんです。



自然栽培によるサツマイモ増収のコツを教えてくれました。


左 購入苗   右 自然栽培苗

自然栽培でサツマイモの苗を作ると肥料を与えていないので

伸びが遅くて苗数が3分の1程度の量になってしまいます。

でも節が短い長さの割にイモがつく場所が多くなりますし、

苗の重さが自然栽培のほうが重いです。



苗はこれらのことを守ったほうがイモがたくさんつきます。

イモから直接出たつるが1番で

そのつるから出たつるが2番です。

2番のつるから出た3番のつるだと収量が落ち始めます。



苗を植えるときの注意点です。

植えた後はその苗についている葉を枯らさないようにしたほうが

サツマイモの収量が上がります。

追求した結果



1株で15キロのサツマイモが採れました。

1株でこんなにイモってつくの?

品種は紅はるかです。

畝幅は120cm 畝間は60cmで普通よりかなり広くとってます。

収穫は10月の長雨の後だそうで

10月30日以降ですね。

見たことない写真にみんな目を丸くしてました。

5反やってます。

2反は体験でなんとか堀りきり

残りは自分で手堀りしてます。

堀採り機を来年は入手します。

土質はちょっと粘土ですが排水は悪くないです。

いいとこわるいとこ合わせて1株に平均20個のサツマイモがついている感じです。

4人目は名をふせておいてほしいとのことなので

O氏としておきます。

前回の稲もO氏です。

O氏は全くの素人なので質問プレゼンです。



今回はサトイモで質問です。

サトイモを5月3日に植えました。



6月17日の様子です。

全くの放任です。



7月15日



8月15日

葉に色むらがあっておかしい



9月6日

葉のふちが枯れる



11月11日

葉はこんなんでいいのでしょうか?



11月25日収穫

でも

イモがない!!

なぜでしょう?

会場はかなり盛り上がりました。

まず

水が6月の時点で足りない状態のままなので水やりをしたほうがいいと

オイスカの阿部さんが教えてくれました。

芽かきをしないとイモが小さくなってしまうので

私は親から芽は3本だよと言われています。

となすびの会の柴田さんも教えてくれました。

柴田さんところでは赤芽のサトイモの親イモを植えて

芽を3本にして育てると

親よりでかい親イモが3つできて

まわりに子イモができるそうです。

芽を3以上にすると栄養が分散してイモが大きくなりません。

あとO氏は植えるときに逆さまにして植えるといいと聞いてやってみたとのことですが、

ジャガイモはそれでうまくいくけど

サトイモはやらないほうがいいでしょうと教えてもらいました。

でもサトイモも逆さに植えても出てきてとりあえず育つんですね。



イチゴも11月4日に植えてみたとのことで



11月25日にこんな感じでいいのでしょうか?

と質問がありました。

イチゴはハウスなどで温めない場合は

冬は休眠するので

これは休眠に入った状態です。

まわりの葉は調子悪そうなまま春までいきます。

真ん中の芯さえ生きていれば

春になったら目覚めて成長しますので問題ないです。

普段発言の少ない方たちもいろいろ知っていることを出してくれて

O氏のように失敗談や素朴な質問もいいですね。

皆がそれぞれ自分の体験という自分だけの情報を持っていますので

それをO氏が引き出してくれるのでありがたいです。

最後は名城大学の礒井先生です。



今回は田んぼの窒素固定です。


(Kyuma  Paddy soil science  Kyoto University Press 2004)

肥料を入れてもその多くはイネに利用されず

流れ出ていくか空気中へ放出されてしまいます。

雨や灌漑水、窒素固定できる菌などによって肥料以外からも窒素は入ってきています。

灌漑水より窒素固定菌による空気中の窒素を土壌へ固定するほうが田んぼに入る窒素量は多いです。


(日本土壌微生物学会編 新・土の微生物(7) 生態的にみた土の原生動物・藻類 博友社 2000)

水田生物による窒素固定が

稲わら、根圏、ラン藻、アゾラ 豆科などの窒素固定が理論上けっこうあります。

アゾラだけで2~15kg/反の窒素を1作で入れています。

稲の根圏にいる微生物も窒素固定をしてくれています。


(微生物生態研究会編 微生物の生態11 変動と制御をめぐって 学会出版センター 1983)

水稲と陸稲では水稲のほうが日がたつにつれて

窒素固定がうまくいいっています。


(微生物生態研究会編 微生物の生態11 変動と制御をめぐって 学会出版センター 1983)

水稲と陸稲の3週間後の根の部分による微生物の窒素固定がすごい差が出てます。

水稲1400 陸稲420

田んぼにすることで窒素固定は進みます。


(微生物生態研究会編 微生物の生態11 変動と制御をめぐって 学会出版センター 1983)

肥料を入れたとこと、無肥料区の微生物による窒素固定の差です。

無肥料区が微生物の窒素固定が一番活発にやっています。

もし、窒素固定を最大限発揮させたければ

まず無肥料にすることですね。

N₂がNH₃になるには還元状態でないとできないので

田んぼは畑より窒素固定がされやすい環境です。

肥料を入れないでも作れる理由はこのあたりにありそうです。

今回も多くの方の情報が集まるすてきな会となり皆さんありがとうございました。


次回12月は18日の第3月曜日となります。
時間は18時半~20時
場所は豊田市若草町2-6-8 「ほがらか」です。

いつもと日が違うので
お間違えのないようお気を付けください。

それでは18日ご都合がつく方はぜひご参加ください。
お待ちしております。













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この記事へのコメント
次回も都合がつきそうです
ギャラリーですが宜しくお願いします
Posted by 角谷 at 2017年12月12日 21:39
角谷様

ご参加ありがとうございます。
お待ちしてます。
Posted by みどりの里みどりの里 at 2017年12月16日 07:47
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