2018年11月26日

大学生企画の自然栽培講座



みどりの里に来てくれてた大学生の堀部さんが



今までみどりの里を活用していろんな企画をしてくれていました。

その中でも一番大きいのが環境大学の講座となっている

このイベントでした。

学生団体を作って大学生が主体となって行われた

お子さんづれの家族が楽しめるイベントです。

この時期のイベントで自然栽培の美味しさが畑ですぐわかりやすいものと言えば



自然栽培カブでしょう。

もう何度やっても感動を呼んで

子どもたちも必ず落ちるイベントです。



もう収穫が始まっているので残っているところを収穫です。

「1人5カブずつ持っていっていいよ。大きいのを探して持っていきな。」

と言うと

皆畑にわあっと広がって大きくていいカブを探しに行きました。



「小さいカブがすごく甘いからみつけたらそのまま食べてごらん」

と言うと



「甘ーい」

「美味しい!!」

と驚きの声が上がります。

子どもも大人も学生も皆そもそもカブをなめてますので

「えーカブかー」とテンションが下がってしまうところで

この自然栽培カブの驚きの美味しさで

皆の心をわしづかみにします。

みどりの里の必勝イベントパターンとなりつつあります。

この美味しさは無肥料無農薬の自然栽培じゃないと出せません。

肥料を入れると必ず味が薄くなり、雑味が増えます。



少し時間があったのでイチゴを見に行きました。

イチゴも自然栽培でいい結果が出やすい作物なので紹介しました。

子どもたちの勉強になるかなと思って



ミツバチの巣の中を見せてあげました。

ミツバチのような虫たちが花をまわってくれないと

きれいな形のイチゴができないんだよと

話しておきました。

ミツバチは今減少していっている時代なので

子どもたちがミツバチを守る側に育ってくれるといいなと思ってやりました。

さあ帰ろうとまたカブ畑を通りがかったとき

子どもたちはもう少し食べたいとまた畑へ行って

カブを抜いて食べ始めました。

本当に不思議な光景です。

確かに美味しいんだけど、

チョコレートとかじゃないんですよ。

カブを引っこ抜いて

土を手で払って

生でガリガリ食べて止められなくなっている子どもたちですよ。

カブにはまる子どもたち。

いつも見てて面白いです。



皆をやまのぶに連れて

ごんべいの里や自然栽培コーナーの説明をしました。

ここの商品はやっぱりストーリーがあるので伝えやすいですね。

それぞれの野菜のキャラがたっている感じです。



自然栽培みかんもたくさん届いていて

試食した子どもたちが美味しいからと

袋をかごに入れまくってました。



午後は林さんとこの天然酵母のパンや自然栽培みかんと、

自分で作った自然栽培落花生で作った自然栽培ピーナッツバターで楽しませてくれました。

野菜スープの野菜もごんべいの里から入手してくれてました。



学生たちが野菜クイズを子どもたちに出していました。

野菜の花や苗や畑の姿で野菜がわかるかのクイズでしたが、

子どもたちが意外と知っていることに驚きました。

ニンジンの花とか皆当ててました。

ジャガイモの花も当ててました。

素晴らしい英才教育がほどこされているようでした。

この中から未来の自然栽培者が生まれるのかとちょっと期待しました。



大学生たちの明るいパワーと

環境大学の職員さんの情熱で

家族を対象にした今日の自然栽培イベントは大成功でした。

私もとても楽しかったです。

どうもありがとうございました。



  


Posted by みどりの里 at 09:20 │イベント

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2018年11月25日

自然栽培パーティー第3回全国フォーラム

11月23日に福岡県で自然栽培パーティーの全国フォーラムに参加してきました。



自然栽培パーティー理事長の磯部さん

今年日本一になったソフトバンクホークス工藤監督のお話しと



木村秋則さんのお話しがありました。



その後に皆で実践報告をしました。

私も話す時間をいただけたので

無門さんととものわさんとの連携の進化した現場や障害者さんたちを

写真で紹介させていただきました。

まず豊田で9月にやった夢のランチ&ディナーの障害者さんの成長ぶりの写真を見せました。

それと11月21日でみどりの里でやった農福連携の仕事を紹介しました。



無門福祉会さんから来てるみどりの里班はもう何でもできます。

トンネル作りも無事やりとげました。



ストレートアライブとものわのメンバーで収穫出荷準備とトンネル作業も進めます。



普段は無門さんで自然栽培やってる班も呼んで

進化したわら集め作業もしました。



そして私たちみどりの里メンバーは機械作業やイチゴの管理作業に入っていました。

こうして1日で複数の仕事をこなせるようになっています。

農福連携は儲かりますかと聞かれたので

そりゃこれを見てもらえば1人でやるよりよほど儲かるでしょうと伝えました。

でも

農福連携の本当にすてきなところはそこじゃないです。

障害者さんの障害が軽くなっていって

皆で仕事をこなして

うまくできたことを喜んで

うまくいかないところを皆で考えて

そんなこんなで作った自然栽培農産物を世に出せば

たくさんの人が喜んでくれます。

自然栽培農福連携をやって幸せですかって聞いてほしいです。

そりゃもう即答で幸せですって答えます。

第一回は豊田市でやったんです。

それから2年がたち

私も仲間たちも皆農福連携の進化した姿を発表できて

なんだか農福連携も具体的になってきて

すごく楽しかったです。



懇親会の会場(リタの農園)では各福祉施設の自然栽培野菜が届いて

レストランで使ってくれていました。



農家さんから仕入れていたり自社農園を持っていたりして

すごいレストランだなーと思って見てたら

私たちの自然栽培野菜も届いてて使ってくれてました。



みどりの里やとものわ、無門福祉会の名前が出て料理が並んでいました。

こんな遠くでまた会えるとはって感じで

なんだかうれしくてたまらなかったです。



スイーツにも自然栽培パーティーの自然栽培野菜が使用されていました。

このレストランはなんと

障害者福祉のA型事業所でした。



言われなかったらわからなかったです。

スタッフもほとんどが利用者さんなのに

素晴らしい料理でした。

スタッフたちが自己紹介をしているとき

自分の仕事に誇りを持って料理を作っていることがよくわかりました。

私たちもこんな感じやりたいなーと思いました。

各地で障害者さんたちが活躍しているのを実感できた福岡で

いい勉強にもなりました。

全国の仲間たちに会えたこともうれしかったです。

やっぱり農福連携やると幸せになるよなー。
  


Posted by みどりの里 at 23:12 │イベント

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2018年11月22日

第49回勉強会

10月22日に開催された勉強会の内容です。



今回の自己紹介は

江南市で無農薬栽培を行っている

おもいでファームの近藤文樹さんです。

植物性の有機質肥料のみを使用して育てています。

少量多品目で作っていますが、

今後ニンジンに力を入れていこうと考えています。



一人目のプレゼンは

オーガニックファーム旬彩 牧野真丈さんです。



夏の育苗に苦戦していて

皆さんはどうやって乗り越えているか聞かせてほしいとのことでした。



牧野さんの育苗ハウスでちょっと影があって涼しいほうです。













白菜は9月末の台風前に播種してしまったので

台風で一度ボロボロにされています。







みどりの里でもずいぶん前から作りづらさを感じていて

最近は暑さがどんどん長引いていて

秋冬野菜の発芽、育苗の適温を大きく外されてしまうので

うちはレタスやインゲンの苗を標高900mのイチゴ苗を作っている平谷村で育苗しています。

レタスは最低気温が25℃以上あると本当に発芽させれなくて

最低気温が24℃になったら発芽させれたという経験があります。

アブラナ科も暑いと発芽しても徒長気味になり

虫に食われやすいです。

今年の暑さでも発芽させることができたストレートアライブの近藤さんは

事務所で20℃設定の野菜部屋でレタスを発芽させたら

90%は発芽させることができました。

ブロッコリーもそうやって発芽させました。

東郷ナチュラルファームの大倉さんも播種時期を遅らせていますが、

10月播種だと冬に育てきれなくてきついと言っていました。

キャベツ、白菜の8月末に播種したものは虫食いで終わりましたが

9月に播種したものは虫に食われなかったようです。

愛知県の産地の農家さんも

ブロッコリー、キャベツなどの野菜の苗は

冷房完備している苗屋さんから購入していて

自分で作っていないという話しを聞きました。

暑さの前では昔のように苗を作ることができなくなっているようです。

私も標高900mの平谷村で独立したみどりの里元社員の吉田くんたちに

秋冬野菜の苗を作ってくれないかと打診中です。

2人目はみどりの里です。

田んぼでいろいろ試していたことにもいいも悪いも結果が出てきたのでご報告します。





稲株を入れた分のガス沸き量が増えた結果ですが、

部分的に起きていることなので

稲株を入れてガスわき増えることを想定した水管理でなんとかできると思います。



余り苗を田んぼで育苗しておいて

除草機が終わるころに補植してやると

それほど大きな差がつくことなく育ってくれるので

これからは除草機での除草作業が終わってからすぐダメージを受けたところに

補植しようかと考えています。



これは2年前から試しているのですが、

泥を下に落とさないように沈殿させてから水を下の田に落としていると

悪い水だけが落ちてしまって水口がよく消えてしまうので

棚田はあまり取り入れないほうが良さそうです。

除草期間が終わってからなら

さほど大きな問題は起きなさそうでした。

渇水の時には大活躍します。



泥の流失を避けるのはかなりいい手応えがありました。



いい結果が出たところです。



株元を見てみると雑草が生えていないです。



ここも雑草が少なかったです。



自然栽培5年ほどたっていて昨年は草が生えていましたが、



今年は刈っていて草が生えていない場所がけっこうありました。



ここも



ここもきれいです。

泥を残せば草が少なくなるはずと狙ってやっているので

これはあたりのようです。

草が少なくなる田んぼが泥残し1年目より2年目の今年のほうが増えてます。





出来のいいところにも空っぽの籾が混ざっているので

高温はやばいです。

どうしても減収してしまいます。



すごいことが起きました。



空っぽだから穂が垂れないです。



稲は高温時に出穂してこりゃダメだと早々と諦めていたらしく

次の花が出てこちらにでんぷんを送っていました。



雑草対策にも成功していても

容赦ないです。



でも泥と草の関係はこの2年間の実験で確かそうだと感じています。



全部穂が立ってしまうエリアでも

日陰で少し涼しくなるところは穂が垂れているので

暑さが原因とみて間違いないでしょう。

穂がちゃんと垂れてくれたエリアは草が生えてこなかった田は5俵/反くらいはいっているので

手応えのあった感触と

過去最低の結果と両方手に入れた年になりました。



収穫は農福連携で行います。



3年目となります。

障害者さんは2年目です。

もう先に草を取っておいてくれたり、

刈残しを刈っておいてくれたり

かなりいい連携が組めて作業効率は格段に上がってきてます。



収穫作業の途中

暑さでダメだったところでガックリきてたところ

福祉職員の小谷野さんは

全く似ていないピコ太郎になって登場して

励ましてくれました。

障害者さんは稲刈りに夢中で一度も振り向きませんでした。

その場面が笑えて元気になりました。

くだらない農福連携でした。

3人目は秀明自然農法の石川剛弘さんです。



石川さんは今年除草機すらいれていないです。

なのに草が生えていない場所が多々あるようです。





自然栽培8年目の田んぼで

代かきを4回やってあります。

草は少ないです。



もち米のサクラモチです。



代かきは1回でしたが草は少なかったです。



イセヒカリは丈が高いので台風で倒れやすいですが、

かろうじて倒れ切ってない感じです。



稲玉(稲麹菌)が出ました。



台風で籾が落ちてしまったところもありました。



籾が暑さで変色しているところもあります。

草も全圃場で抑えれているわけではないそうですが、

代かき回数を増やすことで

その後の雑草の量を減らせるようです。

次は

シンシア豊川の田村真美子さんです。





イセヒカリは背が高いので台風で倒れがちですが、

アサヒは台風でも倒れないです。



一本植えです。















まわりの慣行栽培の田んぼもいつもと様子が違って

穂が立ってしまっていたり、

小さい穂になっていたり

枯れているような様子だったりして苦しそうでした。



同じ6/13に田植えしたイセヒカリとアサヒですが、

出穂が2週間も差が出ました。







昨年より収穫量が落ちてしまいました。

くず米も昨年3キロですんでいたものが

今年は40キロありました。

アサヒはできも良かったからもっと収量が出ると思ったのに

なぜか少なかったです。

もしかしたら粃が多かったかもしれないですね。


今回は皆さんの自然栽培稲作の状態を知って

暑さの影響も見たかったし、

品種などの対策の情報を知りたかったので

私が皆に頼んで稲情報の多い回となりました。

皆の情報が足せると

より正確に現状を把握できるのですごく助かります。

勉強会はそうやって皆で情報交換ができる場にしていきたいと思っていましたが、

皆さんのご協力のおかげで貴重な自然栽培や有機栽培などの無農薬栽培の

情報交換の場になれてきています。

本当にありがとうございます。


次回は11月26日月曜日
18時半~20時
「ほがらか」豊田市若草町2-6-8

にて開催いたします。

皆さんのご参加お待ちしてます。


















































  


Posted by みどりの里 at 18:06 │イベント

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2018年11月13日

グリーンママン自然栽培田んぼ収穫祭2018



11月12日にママさんたちと

今年の新米とやまのぶの惣菜コトリのお弁当で収穫祭をやりました。

今年はかなり悲惨な年となってしまって



皆でがんばってた田んぼの場所が

みどりの里でガッツリ高温障害をくらって

実が入らず穂が立ってしまったエリア内だったので

ママさんたちとの田んぼもそんな穂の立った田んぼとなってしまいました。



それでもやるべきことはちゃんとやろうと

収穫も手を抜かず皆で少しでもあればと願って頑張りました。



日陰が多いちょっと涼しいところは穂が垂れているところもありました。

これが救いでした。

いつもなら皆に30キロは渡せているのに

今年は4キロになってしまいました。

たぶんこの穂が垂れていたところで収穫があったのでしょう。

収穫のときに本当に空っぽの籾を触って

収穫祭はお米なしかもしれないと皆覚悟してたようで

4キロあったことにほっとしてくれました。

申し訳ないので自然栽培サツマイモをつけて

今回はサツマイモご飯として皆で食べました。

今年のお米の美味しさは過去最高かと思うような出来にはなってます。

皆がっかりしているかなと思ったけど

今年の感想聞いてみると

「来年はチェーン除草のまだ暑くなる前の期間に初期除草を頑張って暑さ対策しよう」

「やっぱり本当に複数年やると体が慣れてきて除草作業があまりきつくなくなった」

「すごく体が引き締まって田んぼジムって感じでまたあやかりたい」

「地球温暖化の影響が本当に深刻になってきていることを実感した」

「農業はこんなことも起きるのかと驚いたけどやっぱりまたやりたい」

「収穫時に野中さんが落ち込んでてそっちが心配だった」

「田んぼ知らずに人生終われない」

などなど

皆自然の猛威を受け止め

また対策を打って来年も自然栽培やりたいと収穫祭に来れた全員が言ってくれました。

もうこれじゃあだめだと諦める人がいないことに私が驚きました。

この企画はなんていい人の集まりでできているのだろうと

これも奇跡的なことだったんだなと思いました。

収穫祭では皆で品種のことや場所を変えようかとか

来年に向けての話し合いになりました。

チェーン除草機を増やすために冬に皆で作ることも決まりました。



さんざんな結果だったのになぜか皆笑顔で写真に写れてます。

何か目に見えない収穫がそれぞれにあったんだろうと思います。

それを考えると今年はすごく大きな収穫祭だったのかなと思います。

私にとっても皆が来年も続けると言ってくれたことが

大きな収穫となりました。

皆さんありがとうございました。

また来年も自然栽培田んぼ頑張っていきましょう。  


Posted by みどりの里 at 09:35 │イベント

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2018年10月21日

第48回勉強会

9月25日に開催された勉強会の内容です。



自己紹介は松林えみさんです。

自然栽培や農業を知りたくて参加してくれました。

みどりの里にも来て一緒にイチゴも植えました。

また皆さんからも勉強させていただきたいとのことでした。


今回は名城大学の礒井先生からスタートです。


(ウィリアム・ダビン 土壌学入門 古今書院 2009)

根からの養分吸収です。

直接根が養分のあるところに根を張る吸収します。

マスフローという水の流れに養分がのって根へ供給されたり

根が養分を吸収したところが濃度が薄くなってまわりからまた養分が移動してくる

拡散という養分の移動の仕方があります。



これらのみでは移動しにくいリン酸などは欠乏しやすくなります。


(豊田剛己 編 土壌微生物学 朝倉書店 2018)

根の周りは古くなった根の脱落細胞や根からの分泌物が供給されることで

根圏という周りの土とは違う微生物環境ができます。

こういった微生物との共生関係からリン酸のような移動しにくい養分を吸収するパターンもあります。

鉄(Fe)もまた吸収しにくくなる性質を持っていて

酸化し土壌にFeはあるのに根は吸収できなくなります。

酸化した鉄はさびです。


(山﨑耕宇ら 植物栄養・肥料学 朝倉書店 1993)


http://www.rib.okayama-u.ac.jp/plant.stress/Fe-Ma.html

植物は土壌中の難溶性のFeを吸収する仕組みをそれぞれのやり方で持っています。

根からの分泌物にムギネ酸があり

難溶化しているFe(Ⅲ)をそのままの形でムギネ酸が包みこんで

ムギネ酸ごと根が吸収します。


(米山忠克ら 新植物栄養・肥料学 朝倉書店 2010)

左の図は双子葉類が鉄獲得のために

難溶化しているFe(Ⅲ)を細胞膜にある三価鉄還元酵素(R)によって

吸収できる二価鉄Fe(Ⅱ)に還元して吸収する方法です。

右の図はイネ科植物のみが持つムギネ酸による

難溶性のFe(Ⅲ)をムギネ酸で包み込んでムギネ酸ごと吸収する方法です。


(和田・泉 土肥誌86,214,2015)

リン酸も他のものと結合して難溶性のリンになっているので

根から有機酸や酵素を出してリン酸を取り外して吸収しています。


(山﨑耕宇ら 植物栄養・肥料学 朝倉書店)

黒が施肥してあり、白が無施肥です。

そのときの根からの分泌物の量のグラフです。

無施肥だとリン酸を得るために根からの分泌物がかなり増えています。

後はリン酸を得るために根が共生関係を結ぶ菌根菌の様子です。


(D.M. Sylvia et al. : Principles and Applications of Soil Microbiology. Prentice Hall , 1999)


(梅谷献二・加藤肇 農業有用微生物 養賢堂 1990) 


(新版分子レベルからみた植物の対病性 2004)




(森崇ら 中部土壌肥料学研究 105、 46-47、 2016)

人の手が入らないほどこういった共生関係を結ぶ菌の感染率が上がります。

不耕起、無除草、無施肥状態が一番高いです。

播種2016.6.6.1.




播種2018.5.25.




まだまだ試験は続けています。

大豆が6年かけて続けたところがよくなりつつあります。

今回はもう一つ連作障害についてもやっていただきました。


(農学大事典 養賢堂 1991)


(農学大事典 養賢堂 1991)

連作障害で落ち続けるかと思いきや

意外と回復しています。

残念ながらインゲン豆はひたすら落ちています。

インゲン豆はみどりの里では連作してもしなくてもあまり変わらないです。


(農学大事典 養賢堂 1991)


(木嶋利男 連作のすすめ 家の光協会 2012)


(木嶋利男 連作のすすめ 家の光協会 2012)


(小林紀彦 土壌病害と発病抑止土壌 化学と生物 22 1984)


(小林紀彦 土壌病害と発病抑止土壌 化学と生物 22 1984)



夏の暑さが激しすぎるのか

自然栽培でも病気が出てそれが次の年に持ち越すことがありました。

エンドウは連作障害がありました。

発病抑止してくれる微生物を感じたことはまだないです。

自然栽培でやっていても

環境が悪ければ

病気は出ます。

これは暑さが原因かもしれませんが

青枯れ病がやっかいに思うことが増えてきました。

それが連作から来ているのかが見えづらいです。

そもそも自然栽培の連作障害回避は無施肥だけにあるのか

それともまわりに雑草がいることで

全くの単一作物のみではない状態が維持されて

連作になっていないことで障害が起きないのか

仕組みをはっきりさせたいところです。

とにかく暑すぎるのは環境が悪すぎて

今まで大丈夫だったことが大丈夫ではなくなります。

みどりの里では雑草防除のためにも

マルチや防草シートを使っていましたが、

極端な暑さで大丈夫だったマルチや防草シートが裏目るようになってます。

不自然にその植物のみが育っている環境を作っていることが

青枯れ病が出やすい環境を更に作っているかもしれません。

発病抑止の微生物はまだ感じないです。

青枯れ病の発病抑止の微生物や

他の植物の根の影響で抑止できたりすることがあるはずです。

例えこれらの微生物がいることがわかっても

現場でその力を引き出せなくては意味がないです。

また自然を知り実用化させていく方法を探して

極端な天候に対して有利に栽培を進めていけるようにこれからも情報収集していきたいです。

礒井先生にはいろいろお願いしてばかりですが、

その都度関係する情報を持ってきていただいて

すごく感謝しております。



2人目はみどりの里の安部雅之さんです。

自然栽培サトイモを作ってくれました。













石川早生のあぜを削ってしまって

その土が入った畝の生育が断トツいいです。



1条で植えても2条で植えてもさほど大きな生育の差が出ません。



度々この大きなイモムシをとりにいきました。



これも見つけてはとりました。

大発生しているわけではなかったです。







マルチャーが途中で壊れてしまって

トラクターで畝をたてたところは

畝が低かったので

4月の大雨のときに水没して種いもが腐ってしまいました。

その後出てきたサトイモも高いマルチャーでの畝より生育が劣ります。



こうして育っているときなら

畝間にずっと水がはってある状態でも大丈夫です。



暑すぎてそれでも脱水症状が出ます。





葉が折れたり破れたりしました。



9月は雨が多く

日照不足が続いたので

生育不良や病気が少し出ました。



サトイモが出始めていたので試しに掘ってみましたが、

まだ早いようです。

それでもイモがたくさんついていました。



芽が出てないイモで1.2キロでした。

まだ小さいですが、

サトイモがほしいと言われたので少し収穫して出しました。



種イモの上に親イモができて

そのまわりにどんどん子イモがつきます。

親イモを種イモに来年使うと

種イモが大きいものになり、

その上にこれと同じように親イモができると複数年やっている人に教えていただきました。

それじゃあ植えるときにけっこう深く掘って植えないと

親イモができるスペースが作れないですね。

連作についても会場の皆に聞いてみると

3名中3名が連作障害で収量が落ち続けているということはないです。

と答えてくれました。

来年は面積拡大のために場所は変える予定ですが、

その後同じ場所でも大丈夫そうです。

複数年自然栽培でやってみた人に聞いてみれることが

勉強会のいいところです。



3人目は秀明自然農法の大倉千鶴さんです。



9月は雨が続いてくれたおかげで

日照りで生育が悪かった夏野菜が一気に復活してくれました。



道法さんの縛る方法で作ったところ順調に収穫ができています。



ナスやトウガラシなど密植で株間30cmです。

1年に1作茎を残したまま越冬させ

春に抜いたところの間にまた植えてます。

なので不耕起栽培です。

縛って立ててあるので台風にも強かったです。





何でも縛って野菜を立たせて栽培中です。

次回は10月22日第4月曜日
18時半~20時
豊田市若草町2-6-8 「ほがらか」
にて開催します。

皆さんのご参加お待ちしております。  


Posted by みどりの里 at 14:25 │イベント

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2018年09月21日

第47回勉強会

8月27日に開催された勉強会の内容です。

1人目の発表者は



社会福祉法人 養楽福祉会 社会就労センター なかぎりワークスの

下 睦史 さんです。



昨年の7月から水耕栽培をしていたハウスを

自然栽培のハウスへと移行しました。

中の水耕装置を解体し、

耕してコマツナ、ミズナ、ホウレンソウ、ラディッシュ、エンドウ、トマトなどにチャレンジしてきました。

春まではそれなりにうまくいき、

初めての夏ということで

夏野菜にもチャレンジしました。







虫にもさんざん食われ



防虫ネットをしたら被害が少なくなりました。



土はみどりの里で作っている稲の育苗用の土をわけてあります。

育苗土と母材となる土の配合は土質によって変わるので

ちょうどいい配合を自分で探すしかないです。













と質問があり皆で答えました。

今は夏が暑すぎるので、ハウス内が更に暑くて全く活躍しません。

秋~春にかけて作付けを考えていくしかないでしょう。

自然栽培の空芯菜なら

ストレートアライブの近藤さんが「とものわ」として買ってくれると言ってくれました。

ホウレンソウは秋冬の野菜になりますので

いくら夏用品種と言っても

愛知県の気温では生育適温から大きく外れてすぎていて無理でしょう。

高原や北国の寒いところで夏に夏用品種をやるんだと思います。

ハウス内は高温になっているため

水の蒸発量がすごく多くなっています。

そして雨が一切当たらないので

水やりが少ないとどんどん乾いて砂漠のようになります。

水がはじくということは相当乾いているので

水量をもっと多くしないと足りていないです。

ここではラディッシュが具体的にまずい例に上がっていましたが、

アブラナ科の野菜は本来秋と春くらいの涼しさで順調に育つ野菜なので

夏では高温すぎて呼吸量が多くなりすぎてしまい

炭水化物が溜まらない状態になってしまいます。

そうすると無肥料で作っても

植物体内の窒素量が多くなってしまい

苦味が出てしまいます。

とにかく時期や野菜が望む温度を守って育てるしかないです。

これが外れると発芽すらうまくいかなくなります。

2人目は



オーガニックファーム旬彩 牧野真丈さんです。

有機栽培でピーマンを作っているのですが、

青枯病が出てしまい

どうしようもなかったのですが、

勉強会でアドバイスをもらって試してみたらちょっといい結果が出ました。



7月の畑の状況です。







青枯病がどんどんうつって止められないです。



青枯病にかかった株を引っこ抜いても関係なく次々にかかっていきます。

有機栽培仲間たちにはあきらめるしかないと言われてました。



勉強会で相談です。







7月の畑を



このように暑さ対策をしました。



雑草が伸びすぎてきてしまってますが、



青枯病がおとなしくなりました。



青枯病にかかった株の隣にうつらなくなりました。



暑さが激しすぎたので有機栽培で養分も入りやすい状態だと

完全に止めるのは難しいかもしれませんが、

けっこうおとなしくなったようです。

更に対策を打つとするなら

みどりの里の社員の天野くんが

遮光ネットを張るともっと良くなりますと助言してくれました。

3人目は



秀明自然農法の石川剛弘さんです。



今年は全く除草なしで自然栽培稲作に挑戦しました。



水位が浅いと雑草が出てしまうところもあるのですが、

今年は除草なしなのに雑草がきれいに出ないところが多くあります。





緑が代かきでピンクは田植えです。

3回代かきをやったころもあります。











ホタルイが今年なぜか多く出てしまったところがあります。



まだわからない部分がありますが、

今年除草が一切なくても

意外と雑草が出ないまま作れるかもしれないと思いました。

4人目は



名城大学の礒井先生です。

名城大学農学部と富山県氷見市が連携協定を結んだ関係で

今月初めに氷見市を訪問したのですが、

その折、自然栽培をやっている「NICE FARM」と「氷見元気やさいの会」の人たちと話をしました。



雑草を見て畑を判断しているのですが、

皆さんはどうでしょうかと聞いてくださいました。

「ハコベ、オオイヌノフグリ、ホトケノザが生えると白菜なども作れる畑になっている」

「ヨモギが生えているところがよくできているけど、雑草も大きくなっていた」

「クズが生えているところを田んぼにすぐ変えて、自然栽培で反収9俵いった」

などの意見が聞けました。

こういう事例を検証して自然栽培導入マニュアルが作れたらと思ってます。

今回は他にもいろいろ質問が多く出て

皆さんの疑問が少しは解消したかと思います。

次回は

9月25日火曜日


18時半~20時
豊田市若草町2-6-8 「ほがらか」にて開催します。

今回は月曜日は祝日でほがらかが営業してますので

火曜日にずらしました。

くれぐれもお間違いのないようお気をつけください。

皆さんのご参加お待ちしております。
  


Posted by みどりの里 at 23:08 │イベント

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2018年09月10日

自然栽培ゆめのランチ&ディナー



自然栽培イチゴと自然栽培ブルーベリーと

自然栽培イチジク(おもや)と自然栽培スイカで

できたデザートがゆめのコラボで出てきてくれました。

自然栽培フルーツがふんだんに使われたデザート

はなかなか食べれないでしょう。

美味しかったです。



昨日9月9日にやまのぶ主催で自然栽培ゆめのランチ&ディナーが開催されました。

これには奇跡のリンゴの木村秋則さんもかけつけてくださいました。



今回のゆめのランチ&ディナーには農福連携の色を全開で出させていただきました。

この自然栽培企画に乗っかって

うちに来てくれている障害者さんたちの活躍を皆に伝えようと思いました。

そして誰よりも伝えたかったのは

来てくれている障害者さんのご両親です。

こうしてゆめのランチ&ディナーができるのも

私たちと一緒に障害者さんたちが自然栽培をやってくれたおかげです。



平川さん



太田さん



山下くん



誠士さん

ディナーでは勝間田さん

皆の活躍や成長ぶりを紹介できました。

彼らは皆自然栽培を取り組むようになり

障害が軽くなっています。

ランチもディナーも100人ずつ来てくれている中だったので

ご参加くださった方々は彼らの活躍に感動してくださって

惜しみない拍手をいただけました。

平川さん、太田さん、山下くん、誠士さん、勝間田さんは

皆の前に立って顔を見せてその拍手を受けることができました。

皆すごくうれしそうで

一緒に来てくれたお母さんたちもうれしそうでした。











これらの料理がみんな自然栽培野菜でそろえることができました。

料理で障害者さんの活躍を伝えられるのは

わかりやすくていいですよね。



これらの料理はやまのぶの惣菜で活躍している

島田シェフが作ってくれています。

添加物など使わない代わりに

乳酸菌などの菌の力で

肉を柔らかくしたりと様々な工夫がされています。

あの自然栽培米糠床も使ってあります。



前回料理教室を開いてくれたCOBOさんもかけつけてくれました。



現場で起きていることを正確に伝えたいため

みどりの里にて障害者さんの面倒を見てくれている藤井さんや



古茂田さんも話してくれました。



ストレートアライブ(とものわ)の近藤さんには

販売面での協力もいただいていて





このように素晴らしい自然栽培コーナーがやまのぶにも作れたことを紹介してくれました。



情熱を持って自然栽培コーナーを作ってくださっているなるみさんも紹介させていただきました。



目の障害を持つストレートアライブの柳沢さんは

自然栽培をやって

白と黒と赤しか見えなかったのに

他の色も見えるようになったと仰っていました。

障害が重かろうが軽かろうが

みどりの里で自然栽培をやっている障害者さんたちは

なぜか皆調子を上げています。

原因は一つではないでしょう。

そこにいる物や人が複雑に絡み合っていい結果が出ているのだと思います。

名城大学の礒井先生や

名古屋文理大学の中村先生もディナーにかけつけてくださいました。

先生たちもこれら自然栽培や農福連携を応援してくださってます。

勉強会に普段参加してくださっている方も

一緒に頑張っている自然栽培農家さんたちも

かけつけてくれたり、

農産物で協力してくださったりとありがたかったです。



今回は自然栽培パーティーの協力もいただけて

北海道から自然栽培タマネギを届けてもらえたり



滋賀県のおもやの杉田さんが自然栽培イチジクと一緒にかけつけてくださいました。

その他の野菜も各地の福祉施設から届けていただけました。



愛媛県からは佐伯さんが自然栽培ミカンジュースも届けてくれて

ランチもディナーもずっと参加してくれました。





無門福祉会さんから自然栽培米から作ったお酒



自然栽培イチゴ、ブルーベリー、イチジクのジャム



自然栽培トマトジュース、ピューレなどもありました。

自然栽培で物を生み出していくだけでも大変だったのに

それが皆の力を合わせればこんなに充実させれるものかと驚きました。

無門福祉会の職員の皆さんも計画から準備

当日の進行から配膳などやってくださってありがとうございました。

ゆめのランチ&ディナーが自然栽培と農福連携が充実したこのタイミングでできて良かったです。

ご参加いただけました皆さま

こんな素敵な会にしていただきましてどうもありがとうございました。
  


Posted by みどりの里 at 19:29 │イベント

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2018年09月04日

自然栽培米糠料理



これは何でしょう?

答えはみどりの里の自然栽培米おにぎりに

みどりの里の自然栽培米糠のぬか床をぬった

焼きおにぎりです。

それって玄米じゃん。

てことになるのですが、

こうして糠床をぬって食べると味噌かと思うほど美味しかったです。



神奈川県からお越しくださり、

ぬか床作り教室を「ほがらか」で開いてくださった

COBO株式会社の植田さんがみどりの里の自然栽培米糠を大絶賛してくださいました。

植田さんたちは菌のエキスパートで

特に発酵菌のことなら何でも教えてくださいます。

植田さんたちは安定した発酵をするぬか床作りを目指していたのですが、

なかなか品質を安定させることに苦戦していたそうです。

そんなときたまたま無門福祉会の磯部さんとイベントで知り合い

みどりの里の自然栽培イセヒカリ米糠を紹介したところ

素晴らしい発酵を安定的にできるので

これはいいと今回わざわざ豊田市まで足を運んでくださいました。



ぬか床を作るときに昆布だしを作るのですが、

そのときにCOBOさんが商品開発した乳酸菌をフリーズドライした粉を

ほんの耳かき程度の量入れるのですが、

すぐにものすごく美味しい昆布だしがすぐにとれてしまいます。



米糠に塩(海の精)を入れ



さきほどの昆布だしを混ぜます。



これにフタをして冷蔵庫に入れておけば

混ぜることなく放っておいて

10日後に野菜や肉、ゆでたまごでもいいので入れると

ぬか漬けの出来上がりです。



使用後の糠床はなんと料理にも使え

炒めておけばふりかけや調味料として長く使えます。



サラダにパラパラとかけると

サラダが一段と美味しくなります。



ぬか漬けされたキュウリも美味しいし

鶏肉はハムかと思うような味になっていました。



自然栽培米糠が美味しいことは

自分でも食べてみて知ってました。

でも保管面など課題がありなかなか商品化が難しかったので

世に出すことはできなかったのですが、

今回無門福祉会さんとCOBOさんが絶賛してくれたので

世に出していけそうです。

自然栽培米でどこが一番他のお米と違うのですかと聞かれたら

正直米糠部分が最も違いが出るところと答えます。

だからうちは精米でも8分づきなのです。

玄米は圧倒的に違いを出せるので

うちは実際玄米の出荷量が精米を超えます。

自然栽培の農産物は発酵させたら驚きの結果を出せます。

窒素分が少ないので腐敗しにくく、発酵を失敗することがまずないです。



他にも乳酸菌発酵したパンを紹介してくれました。

酵母発酵じゃないのかと驚きましたが

これまた美味しかったです。

黒いパンが見た目完全にチョコパンなのですが、

食べてみたらやはりチョコかと思ったのですが、

黒小麦とブドウを使って砂糖なしのパンでした。

磯部さんも「えっ!チョコじゃないの!」とわかりやすいリアクションしてたので確かです。

私はこういう料理の驚きが好きです。

チョコだと勘違いさせてくる感じがにくいですよね。

またみどりの里の自然栽培イチゴや自然栽培野菜たちとも

発酵コラボしていけたらと願ってます。

農福連携しているといい出会いにも巡り合えるのでありがたいです。
  


Posted by みどりの里 at 18:41 │イベント

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2018年08月14日

第46回勉強会

7月23日に開催された勉強会の内容です。



1人目は障害者福祉のシンシア豊川の田村 真美子さんです。



1年目の自然栽培田んぼが終わった後

裏作でタマネギをやってみたら



よくできました。



そしてタマネギが終わってすぐ田んぼへと切り替えていきました。



今年は自然栽培1年目の田と2年目の田んぼがありますが、

1年目の耕作放棄地からの田んぼはもぐらの穴がたくさんあって

水がうまく溜めれずにいました。

地表が出てしまうところは草が生えてしまいます。



モグラ対策はどうしたらいいでしょう?

との問いかけに

耕作放棄地のときにモグラの穴がいっぱいあるまま田んぼにしてしまったんでしょう。

畦をしっかり塗りなおして田んぼを始めれば

水が溜まらないほど困ることはないよと教えてくれました。

今ある穴はとにかく潰すしかないです。



藻がたくさん出て取り除いていましたが、

取りきれないので

水を抜いて3日間干してみたら

藻はなくなってくれました。



自然栽培トマトを作っているのですが、

下の実が地面について傷んでしまうので

うまく誘引して立てておく方法を教えてください。

とのことだったので



みどりの里ではフラワーネットを3段に張って

枝がそこに入っていくようにしてますと紹介しました。



こうすると結ばなくても立っていてくれます。

シンシアさんからは様々な質問が出て皆さんにも答えていただけました。

2人目はみどりの里です。



高温が続いたら残念ながらトマトが枯れてしまいました。



暑さ対策の上2つは今までやってきたことでしたが、

もうそれだけでは無理だと思い

今年は畝間の防草シートも外したのですが

間に合いませんでした。

なぜ防草シートを外そうと思ったかというと地温を測ったからです。



オクラは防草シートしてても耐えてますが、



オクラ畑の防草シートや黒マルチの地温は48℃くらいになってます。



黒マルチは外せないのでその上に有機物マルチをして地温を下げてます。

約10℃下げれると思っていいでしょう。



でももっとすごいのが草があるところでした。

36℃まで下がります。

ここまでは予想通りです。

でも知らなかったことがありました。



草刈りをして地面がむき出しだと

黒マルチと変わらない48℃になっていました。

これが防草シートを外しても間に合わなかった理由です。

草が生える時間が足りなかったです。



トマトたちも全部枯れたわけではなかったので

なんとか持ちこたえているところもあります。





畝間が裸では全然暑さ対策になってないです。



わらで一部隠れている場所の地温は多少下がっても42℃もあります。



雑草が本当の暑さ対策になるのだと学びました。



水やりを毎日しているブルーベリー畑はどうでしょう。



草が生えているところに刺してみると



素晴らしいです。

ブルーベリーは寒いところの植物なので

畝間に草を生やしておこうとずっと続けてきたことは正解だったようです。



でも株元近くに草を生やすと草刈りが大変なので

畝は全部覆ってあるのですが、

他の畑より低い値が出ました。

草が生えている場所が多いので

畑全体の地温が上がりきらないのかもしれません。



もう愛知県の夏は今までのやり方では無理だと思いました。

雑草が生えないようにしてきましたが、

これからは雑草を積極的に活かして

畑の暑さ対策に取り入れていきます。





みどりの里のトマト苗を使っている家庭菜園も

雑草が適度に生えて見事になってます。



ストレートアライブさんのトマトは直射日光に当たっているのに

畝間に雑草があるおかげか耐えれています。

ついでにここも測ってみました。

時間が夕方ですが、

この日はほとんど変わらない暑さでした。





裸の土と10℃以上の差を出せるなら

これは大きな効果が出ているとして暑さに耐えられるのでしょう。

続いてまたみどりの里から自然栽培田んぼの話題です。



一緒に自然栽培田んぼをやっているグリーンママンさんたちの

自然栽培田んぼが草が出ていないので見てきました。













水が冷たいので取った水がそのまま下段の田んぼへ流れてしまう構造になってます。



とにかく稲株まで取り除くくらい頑張って冬にわらを取り除いています。

おかげでガス沸きはいっさいないです。

あとはチェーン除草などをとにかく初期が大事だと

1日に縦横で2回かけたりしています。









一度土を採取して調べさせてほしいです。



































ここらへんがこちらの狙い通りになった田んぼです。

でもならない田んぼもあります。



クサネムが少なくなってオモダカが目立つようになってます。

泥残しがクサネムは嫌がり、

オモダカが喜ぶ感じのようです。







こっちの狙い通りいかないところは

たぶん別の理由があるのでしょう。

どちらの田んぼも水が淀む場所ができやすい田んぼの作りになってます。



コナギとかは全部無視して

大きくなる草だけを取り除くことにして

除草作業を軽減させることを意識しています。

草も取れるなら全部取りたいけど

今のところ5haの田んぼの手除草ができる集団は見つかっていないです。

でもストレートアライブさんのメンバーはだいぶ頑張れるので

愛知県でも稀な田んぼの除草ができる人たちと言えるでしょう。





秋落ち田んぼがあるのでそこのためもあって今年は稲株をすきこんでます。

わらは排出しています。





悪い水が風下に集まってきてしまうのですが、

稲株すきこんだらその量が増えてしまいました。



少し変化がありそうでないようなもどかしい感じです。

ここはいつになったら採れるようになるのやら。

この2枚はよく土や葉のサンプルを礒井先生に提供しているので

ついでに今年の様子を紹介しておきます。



水温も調べてみました。

畑もやったのでついでに田んぼもってね。





暑い時期は水口側の水温がちょうどいいくらいです。

奥は湯になるのであまりいい環境ではないです。

雑草も水温が低いところのほうが生えてこないです。





悪い水対策と言ったほうがいいのかもしれませんが、

よく風下にブクブクわいた水が集まってきてダメージを受けます。

風下が排水側だといいのですが、

反対側だと排出しづらくて稲にダメージを与えてしまうことがあります。

いろんな対策方法は見つけたけど

更にいい方法がないかと探しています。

いろんな条件の田んぼがあって

打つ手をたくさん持っていないとわかっていても対応しきれないところも出てしまいます。

また面白い情報あったら教えてください。


今回はみどりの里からのプレゼンが多くなってしまいましたが、
また皆さんの畑や田んぼの情報をお待ちしております。

次回勉強会は8月27日月曜日
18時半~20時
豊田市若草町2-6-8 「ほがらか」
にて開催いたします。

また皆さまのご参加お待ちしております。



























  


Posted by みどりの里 at 15:35 │イベント

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2018年07月07日

第45回勉強会

6月25日の第45回勉強会の内容です。



自己紹介は

なないろ工房の岡戸謙始さんと佳織さんです。



3反ほどの畑で野菜、花、ハーブ、果樹を作っていて

全て無肥料無農薬です。



お菓子も作ってます。



菓子製造が中心なのでお菓子に使える野菜を選んで作ってます。



エディブルフラワー(食べられる花)も作って



お菓子に活かしてます。



無農薬のお花のブーケやドライフラワーなども作ってます。



イベントも主催していて

「想いがつながるマーケットtukurite」

 年に2回 春・秋に開催 約30ブース



「太田川どんでん朝市」
           
毎月第3火曜日9:00~12:00 8ブース

でやってますのでぜひお立ち寄りください。

今回のプレゼン1人目は



前回稲の苗作りを発表してくれた

障害者福祉のシンシア豊川の寺田圭一さんです。



2反を手植えでやりきりました。



1本植えで植えていきました。

障害者さんも2列ほど植えることができました。



4日に1回チェーン除草をしています。



排水口の高さが合わなくて困っていたら

地元の人が見かねて直してくれました。

地域との交流ができて自然栽培田んぼをやってよかったと思える瞬間でした。



自然栽培ジャガイモも収穫できました。





ブルーベリーやハイビスカスも自然栽培です。



ハイビスカスティーを作ってます。



ジャガイモのところで質問があり

どうやって保管しておけばいいですか?

とのことだったので

流通をやっているストレートアライブの近藤さんや

やまのぶのごんべいの里担当の飯田さんが

保管の仕方を教えてくれました。

ジャガイモは蛍光灯の光でも緑になるので

店の販売棚に出して1週間もたずに緑になってきてしまうようです。

品種にも差が出るようです。

黒土のジャガイモは2~3週間持ちます。

夜はお店に出ているジャガイモには

新聞紙をかけて光が当たらないようにしてます。

ジャガイモを入れておくものはコンテナがいいです。

段ボールだと湿気で段ボールが湿ってカビてしまうことがあります。

ジャガイモは8℃くらいで保管しておきます。

量が多いときは芽を止めておきたいので

6℃くらいで保管することもあります。

みどりの里でもジャガイモを作っていたときに

30℃くらいが外気で出てると

腐り始めましたが、

13度設定の米の貯蔵庫に入れたら

傷みは止まり保管がしばらくできました。

2人目は



やまのぶのごんべいの里担当の飯田真理さんです。

飯田さんは普段仕事の日はごんべいの里で野菜を販売し

休みの日は畑で自然栽培をやってます。

そして自然栽培商品が足りなくなってきたとき

自分の畑で採れた自然栽培トウモロコシをごんべいの里に出荷して

棚を埋めてくれました。

なかなかいないでしょうこんな販売員。

そのときの自然栽培トウモロコシのプレゼンです。

豊田市の舞木町で作りました。

耕作放棄地からのトウモロコシ作りなので地力は十分にある状態からのスタートです。

地主さんが草刈りはしててくれていたので雑草の大きいものがすきこまれることはなかったです。

品種は「ゴールドラッシュ」と「おおもの」です。



有機栽培で作っていたときは2月中旬播種でしたが、

無肥料だと小さくなりやすいので

もう少し後にして2月28日に播種しました。



水切れが心配なので畝は立てずにマルチを張りました。

傾斜がある畑なので水はけはいいほうです。



トンネルは張りっぱなしでした。



トウモロコシのビニールトンネルを外して

隣のスイカに使いました。



栽培中に色が薄くなることもありましたが、

雨が降ってまた色が戻って回復していました。





穂が出るときも色が薄くなったりしましたが、

またしばらくしたら色は戻りました。



獣害も多少ありました。



虫食いは1割ほどありましたが、

中まで食われるものはほとんどなかったです。

愛西市で作っていたときより虫の害はあったので

もう少し早めに播種したほうが良さそうです。





非常にどちらも甘くていいものが採れました。

有機栽培のときは甘みがねっとりとした感じですが、

自然栽培だと甘みはさらっとした感じでした。

3人目はみどりの里です。

うちに見学に来た人たちが自然栽培ブルーベリーに挑戦しているようなので

どんなふうに失敗しながら栽培を固めてきたかを紹介します。



今年で8年目になる自然栽培ブルーベリーですが、

未だ成長を続けどんどん大きくなっていきます。



2010年に圃場を借りたのですが、

田んぼにしようと試みたら

あまりに湿田だったため

トラクターがはまりかけてしまい

これは機械作業は無理だと思い

ユンボで周りに溝を掘り

中にも暗渠を入れ

ユンボで畝を立てて

耕さなくてもいい果樹を植えようと

簡単そうなブルーベリーを植えました。



















2年目です。









































ここでついているでかいミノムシを冬から春にかけて取っておかないと

夏に小さいミノムシが大量に襲ってきます。

水が多い木を襲ってきて

集中的に食うので

気づいたときには葉を食われた部分のその年の収穫は手遅れになります。

















ラビットアイのクライマックスやモンゴメリーなどの早い品種は

6月下旬ごろから採れます。

ティフブルーなどとの収穫期をずらせます。

ブルーベリーはとにかく収穫が大変なので

一度に収穫が襲って来ないように品種を選んでおくといいです。

暑いところはラビットアイを選んだ方が簡単です。

自然栽培でブルーベリーをやる福祉施設も増えてきてます。

私の失敗も参考にしていただければ早い段階で成功できると思います。

みどりの里ではブルーベリーは人気商品にまで成長しました。


次回勉強会は

7月23日第4月曜日
18時半~20時
豊田市若草町2-6-8 「ほがらか」
にて開催いたします。

また皆さんのご参加お待ちしております。
まだネタは決まってないので
用意できる方はぜひネタを持ってきてください。














  


Posted by みどりの里 at 22:53 │イベント

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