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2016年12月09日

第2回農福連携実施研修

第2回農福連携実施研修

先月もやりましたが

愛知県内の農福連携を進めたい福祉施設を対象に

みどりの里での第2回目となる自然栽培実施研修が開催されました。

無門福祉会さんが愛知県から農福連携推進事業を委託されて行っている実施研修です。

先月の実施研修から続けて来てくださっている方もいて

これから愛知県を農福連携の充実した県にしていかねばならないようです。

第2回農福連携実施研修

早速今回は山東菜の定植作業という

苗の植え付け作業を用意しました。

これはなんだか農業をやってる感のある作業なので

皆もわかりやすかったと思います。

第2回農福連携実施研修

ただ単に植えるといっても

プラグトレイから苗を出して

苗を定植穴まで運んで並べて

第2回農福連携実施研修

植え穴を掘って植えるという

いろいろな作業が続いて仕事が完成していきます。

第2回農福連携実施研修

その後もトンネル支柱を作って

ビニールを張っていかねばなりません。

完成形だけ見ると

こんなの障害者さんにはできないよと思えてしまうのですが、

大きな仕事は小さな単純作業の積み重ねた集合体ですので

仕事を細分化して、

それぞれのできるであろう仕事を障害者さんに割り振って

自分も仕事に参加して、流れ作業のように仕事を進めてしまえば

仕事の能率は上がり

障害者さんと一緒に仕事をしても量をこなせます。

それを今回は福祉施設が農作業をどう進めていくかのポイントとして

感じていただきながら定植作業を進めていきました。

第2回農福連携実施研修

うちの社員の吉田くんも

今まで何度も農作業をこなしていったので

ちゃんと皆に指導をしてくれるまでになっていました。

こういう機会が吉田くんにもまわってくることが農福を進めて農家側でのメリットの一つです。

第2回農福連携実施研修

もともとここはレタスを植えていた場所ですので

その収穫が終わった場所から山東菜を植えています。

レタスの株が残っているので

それを取り除く作業もしてもらいました。

自然栽培は肥料を入れないので

何度も起こす必要はなく

株間、条間などの条件が合えば、そのままその畝を再利用できます。

レタスが終わってから種をまいていては遅いです。

山東菜の後は春のレタスがそのまま続きますので

それまでに収穫が終わっていないといけません。

なので、レタスがいるうちに苗を作っておいて

レタス収穫が終わったと同時に定植作業がくるように用意して生育日数をかせぎます。

こうやってなんとか畑の回転率を上げていくことも努力していかないと

障害者さんの工賃アップを望む自然栽培農業には到達しません。

第2回農福連携実施研修

無門福祉会さんから来てくださっているみどりの里班のメンバーが

自然栽培イチゴのヨトウムシとりに入っているところです。

第2回農福連携実施研修

皆ができるわけではないですが、

こんな小さいのを見つけることができる人もいます。

虫は見つけたら紙コップなどに入れてます。

殺させないです。

障害者さんたちはやさしい気質の人が多いので

ちょうど子どもが広場で虫とりをして虫かごに虫を入れるような感覚で進めます。

だから皆、虫を家に持って帰って育てようかと考えたりしてます。

第2回農福連携実施研修

彼らが頑張って育ててくれたので

9月、10月の雨続きの天気で実は致命傷をくらった自然栽培イチゴが

少しづつ回復してきました。

収穫が遅れるのはもう仕方ないです。

皆であきらめないで管理し続ければ

そんな困難も乗り越えてイチゴ収穫にたどり着けることを

障害者さんとの農福連携で証明してみせます。

実施研修という愛知県内の福祉施設が集まってきてくれるチャンスが到来してます。

これを活かせば愛知県内の障害者さんが活き活きと働ける場の確保にもつながり、

農業、特に無農薬栽培の発展に障害者さんの力が大きく貢献するチャンスになります。

この農福連携はただ工賃アップが目的というわけではありません。

社会の中で農業というのは

耕作放棄地がどんどん出てくることを見てもわかるように

産業として必要なのに産業として成り立ちにくいという問題を持っています。

特にこれから必要になると言われる無農薬の農業なんてもっと成り立ちにくいです。

その大きな穴は農家だけでは埋めきれない状態で

若手が頑張ってみても力が足りません。

それを一緒に埋めることができるのは障害者さんたち福祉しかいないのではと期待がかかってます。

農福連携で最も大事なことは

今社会で最も必要とされている農業という場所に障害者さんたちを連れてきて

その力を活かすことです。

それによって多くの障害者さんたちの存在は社会に必要だと皆に認知されることができます。

カフェ事業とかをどんなに頑張っても

実際溢れかえっている飲食店をみるかぎり

社会的には別に望まれていないでしょう。

障害者さんが本当に社会に役立つ存在になれたとき

おのずと工賃は上がっているはずです。

みどりの里でやっている勉強会に農家もやってきます。

1月の勉強会は農福事例を発表して

農家と福祉施設との交流のきっかけになる勉強会にしたいです。

今年は愛知県内の他の場所でも

新たに農福連携を農家と福祉が進めていくパターンが生まれてほしいと思ってます。

この県に委託された実施事業は後3回です。

その後も何か残り続いていくものがなければ

やった意味がないです。

その後も続く新たな農福連携を残したいです。


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