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2018年10月17日

自然栽培稲刈り

自然栽培稲刈り

稲刈り10月8日から始まってます。

自然栽培稲刈り

今年は泥を残す試み自体は悪くなかったと思うのですが、

とにかく暑さにやられました。

生育適温を大きく外れてしまうと

栽培うんぬんではなく

栽培の土台を崩されてしまうようなことなので

どうしようもなかったです。

自然栽培稲刈り

見栄えがいいところもあって

自然栽培稲刈り

草を抑えれたところもありました。

だから試みは悪くなかったのだろうと思ってます。

自然栽培稲刈り

でも問題は穂です。

この籾の中に中身のない籾が混ざってます。

自然栽培稲刈り

こんな感じで中を見ると空っぽです。

確実に減収します。

出穂時に高温をくらうと起きやすいです。

今年はお盆を過ぎた後もずっと猛暑が続いてしまい

お盆が過ぎたころに涼しくなってくるから

そこで出穂させ暑さをよける作戦を完全に崩されてしまいました。

過去に9月中旬収穫できる品種をやっていたときに

高温時の出穂で同じように空っぽになったことがあり、

自然栽培の稲は高温に弱いことが分かっていました。

お盆後の出穂にして克服したと思ったのに

地球温暖化が思ったより早く進んで環境を変えていってしまうので

せっかく打った手がすぐ無効にされてしまいます。

自然栽培稲刈り

それが本当にひどく出た場所が猿投エリアでした。

砂地でもともと収量の上がりにくい場所ではあるのですが、

自然栽培稲刈り

株張りはいいのに

全ての穂が垂れずに立ってしまいました。

自然栽培稲刈り

中身が空っぽということです。

こんな状態は初めてです。

暑さのひどいところは出穂あたりで肥料をまいて

色が落ちてきたのを防いで暑さ対策をするそうです。

自然栽培は無肥料でやってしまうので

暑さでイネの消耗が激しくなっているところに

更に穂を出し花を咲かす養分が必要になり

養分が一時的に足りなくなって起きてしまうのだろうと思います。

暑さが激しければ激しいほど

養分の欠乏は起きやすく

空っぽになりやすくなります。

普通の夏ならこんなこと起きないで

養分も土中にある分で足りていました。

ここの地域は保肥力がかなり低い場所でもあるので

暑さの影響と自然栽培の弱点を完全につかれてしまったようです。

もうこの地域での稲作はやめます。

今まで一度起きた異常な暑さはこの先定着する傾向があります。

また同じような暑さが来たら

自然栽培では絶対に勝てないでしょう。

9月の出穂にずらして

10月終わり~11月に収穫する手もあるかもしれませんが、

この地域はそんなこと誰もしないので

全てのスズメがその田んぼに襲い掛かってきて

たぶん収穫までにお米が残らないでしょう。

適地適作を考えて

畑にしようかと考え中です。

自然に逆らうと手間ばかりかかって結果が出にくいです。

自然も変化していくので

それに合わせて自分も打つ手を変えていきます。

自然栽培稲刈り

収穫には無門福祉会の障害者さんがいつも手伝ってくれます。

自然栽培稲刈り

コンバインが入る前に大きくなっている草を除去してくれたり、

借り残した稲を刈ってくれます。

この作業に慣れてきてくれて

昨年より働いてくれている時間が長くなってきました。

一緒に稲刈りするのが楽しいと言ってくれてます。

役に立てるのがうれしいんだそうです。

私はただ必死にコンバインで刈ってて、

草が詰まったりしてトラブルが起きたら必死で対処して

を繰り返しているだけなんですけど、

その必死さが伝わるのか

私が何も言わなくても

今年はコンバインに入る前に草が目立つ箇所があれば

そこに入って草を取り除いてくれます。

自然栽培稲刈り

職員の小谷野さんも昨年からこの作業に定着してつつあり

力を伸ばしてきてくれています。

皆が非常に助かる存在にどんどんなっていってくれてます。

みどりの里の田んぼが終わったら

無門さんの田んぼを収穫します。

収穫作業をうちからは米に関する機械と私が出て

無門さんからは障害者さんチームとトラックが出て協力します。

昨年は無理やり感がある協力体制だったけど

今年は自然な感じの協力体制になってます。

心の面でも農福共同体構想は進んでいる気がします。

自然栽培稲刈り

よく晴れた心地よい日でした。

あぜに座ってちょっと休憩している障害者さんたちも

働くことの心地よさを感じてくれているようです。




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Posted by みどりの里 at 07:30 │コメントをする・見る(0)お米
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