第16回勉強会

みどりの里

2016年01月21日 10:23

1月18日月曜日も豊田市若草町「ほがらか」にて

第16回勉強会を開催しました。

59名の方々にご参加いただけました。

最初は



NPOびすた~りの高山さん

不耕起稲作栽培を自然栽培で挑戦してみて感じたことを発表していただきました。



機械を持っていないので、

不耕起での挑戦を10年やってきました。

結果はこの表のとおりです。

冬季に湛水にできないため

冬季乾田での不耕起でしたが、

田んぼが固いので

雑草取りや田植えなどがすごく大変だったそうです。

昨年はだいぶ面積を減らして



無門福祉会さんに機械を借りたり



作業を手伝ってもらって



半不耕起栽培をやりました。

乾土効果を意識してやりました。

結果としては田植えからの作業が非常に楽になって

除草も楽になったとのことでした。

チェーン除草の効果もアップしました。

人の協力も得やすくなって

やっぱり耕したほうがいいなとのことでした。

反対のことをするとどうなるかを知れたので面白かったです。

お次は



(株)ウェルシードの細見さん

茨城県で種を販売しています。

大学院で根のことを研究していたので

そのことを発表していただきました。



イチゴの葉にチップバーンが出たときに

イチゴの根に影響が出ているかどうかを調べました。

養液でイチゴの根の長さや量に変化があるかも調べました。



砂の培地で養液を窒素とカリウムでそれぞれ分けて

標準、2倍、4倍と濃度を変えて調べました。



根をほどいてスキャナーなどを使用して

長さをきちんと測ったりと

地道な作業を繰り返したそうです。



窒素に反応して根が伸びてます。



カリウムは誤差程度で

反応はしてないようです。



葉にチップバーンがあるかないかで

根の長さや量が変わることはないようです。



ということです。

これは普段自然栽培では逆のことが起きそうなのですが、

細見くんがやってみたらこうなったそうです。

最近私が育苗用の土を作るとき

砂をベースに作っていますが、

あまりにも砂だけだと

地上部の成長に必要な養分が足りなくて

地上部が育たないので

根の量も少なくなる現象が起きます。

苗を作るときは根に制限がかかってしまうので

砂だけでは窒素が足りないです。

窒素の必要量が満たされると

しっかりした根が出てきます。

自然栽培でも不自然に養分がない状態にしてしまうと

根が大きくなれません。

これはポットなどでの育苗で根を制限するときのみです。

細見くんのプレゼンの結果は

こういうことかなと思いました。



種についてもお話ししてくれました。



種とりのことです。

たくさんある種の中で、

自分がほしいと思う種を見つけるのは難しいです。

細見くんに情報をもっと出してくれと頼むと

耐暑性や耐寒性、早晩性、など特徴を表にして出してくれます。

そういう情報もあると

自分のイメージしている種にめぐりあいやすいです。

最後は



礒井先生です。

今回は粘土、シルト、砂についてです。



サイズです。



どんどん石が小さくなって砂、シルトへと変わっていきますが、

粘土は化学的風化をしてものすごく小さくなります。

マイナスに帯電した状態になり、

これでプラスイオンの状態の養分を掴んでおけます。

これが土の保肥力となります。

砂、シルトにはこの保肥力がありません。



粘土の細かさは



水の中で土をかき混ぜるとなかなか下に沈まないのが粘土です。



土は場所により粘土がどれくらい入っているか変わります。

土を少し湿らせて手を合わせてこすりながら

細長い土を作ろうとすると

粘土が多いほど

形を細長く作れます。

自分の畑の土を知る簡単な方法ですね。



色があるのが水です。

真っ白なのは空気です。

根っこが土に入っている様子を拡大して見たものです。

小さな生き物も住んでます。

粘土はけっこう嫌われていますが、

粘土の役割はすごく大事ですね。


次回勉強会

2月22日第4月曜日となります。
これからは第4月曜日に固定していきます。

場所は豊田市若草町2-6-8「ほがらか」です。

よろしくお願いします。


















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